MT4の魅力の一つとしてEA(自動売買)があります。
自動売買とは取引のルールをプログラミング化し24時間自動的に売買を行うことを指します。
MT4での自動売買は Expert Adviserと呼ばれ、EAと略されて呼称されます。
MT4の自動売買(以下EA)の特徴はユーザーが開発、編集できることが挙げられます。MQLと呼ばれるコンピュータ言語を使えば誰でもEAのプログラムを構築し開発することができるのです。
そのため自分の手法を自動化することや、他の人が開発した EAを利用することも可能となります。
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EAはトレーダーに代わり自動で売買を繰り返してくれるプログラム全般を指し、エントリーのみ、イグジットのみ、エントリーからイグジットまで全て行う、の3つに大別されます。ここではエントリーからイグジットまで全て行うEAを前提に解説していきます。
MT4のEAは誰でも開発できる代わりに粗悪なものが多いことは否めません。そのためEAは勝てないと声をあげる方もいます。
とはいえEAの中にはちゃんと利益をあげている優秀なものも数多く存在します。「EAは詐欺まがいの悪いものだ」と切り捨ててしまうにはあまりにも勿体無いのです。
MT4 EAの1番メリットは、セットしてしまえばあとはプログラムが24時間自動的に売買を繰り返してくれることで時間的負担や精神的負担が大きく減らせるということです。
そしていくつもの手法を同時に稼働することも可能なので、時間効率が大幅に向上し資金効率も上がります。
時間のない現代人の悩みを解決してくれるからこそ、今自動売買が人気になっているのです。
当社はMT4取引ツールを2009年から日本での提供を開始。 10年以上の提供実績から豊富なサポートを受けられます。
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MT4の自動売買はその取引プログラムの内容によって2つに分けられます。
またそのEAの利用が有料なのか無料なのかに区分できます。それぞれ細かく見ていきましょう。
EAの種類は、同じ条件で繰り返し取引を行うリピート型と設定数値などを変更できる選択型に大別できます。どのような特長なのか解説します。
ちなみにMT4のEAはもちろん携帯端末からも利用が可能なため、移動中に利用されたい方は個別にセットアップしておくことも可能です。
MT4にEAを適用し稼働させるには、外部から手に入れたEAのプログラムをMT4にインストールする必要があります。
ここではEAのインストールから稼働させるまでを解説していきます。
MT4でEAをチャートにセットするときに気を付けておくべきことがいくつかあります。間違った適用をしてしまうとEAが期待した動きにならなかったり、大きな損失を出してしまうおそれもありますので、EAをチャートに適用する前にすべてチェックしてから行いましょう。
外部から手に入れたEAのプログラムをMT4にインストールするには、EAを稼働させるための指定フォルダ内にプログラムを入れる必要があります。
指定フォルダである「Expert」フォルダを開くまでの手順は以下の通りです。
①メニューバーから「ファイル」を選択肢「データフォルダを開く」をクリックする
②データフォルダが展開したら「MQL4」フォルダをダブルクリックする
③MQL4フォルダが展開したら「Expert」フォルダをダブルクリックする
④EAを入れるためのフォルダが展開されました
このフォルダの中に手に入れたEAファイルを入れていきますので、ダウンロードしたEAをクリック&ドラッグして移動させます。
ダウンロードした元のEAファイルを残しておきたい場合はコピー&ペーストでも構いません。
※EAファイルの拡張子には「.ex4」と「.mq4」の2種類があります。[.ex4」はEAを動かすためのファイルで、購入などをした場合は基本的にこのファイルが提供されますが、記述されているプログラムを編集することはできません。
「.mq4」はEAのプログラムが記述されているファイルで記述されたプログラムの編集を行うことができますが、これだけではEAを稼働させることはできません(コンパイルという作業を行う必要があります)。稼働させるには「.ex4」ファイルをインストールするようにしましょう。
インストールしたEAファイルを早速MT4 チャートに適用しようと思っても、MT4に反映されていないことがあります。まずは以下の手順に従ってMT4の更新作業を行いましょう。
①ツールバーからナビゲーターボタンをONにしてチャート上にナビゲーターを表示する
②エキスパートアドバイザータブを展開しても、インストールしたEAが反映されていない
③エキスパートアドバイザータブの上で右クリックをしてリストから「更新」をクリック
④MT4の更新が行われ、インストールしたEAが反映されました
※更新作業はMT4の再起動でも行えますので、一度閉じて再度立ち上げてもOKです。
反映されたEAを適用していきます。
①適用したいEAをチャートへクリック&ドラッグする
②EAのパネルが展開されたら「全般」タブを選択し「自動売買を許可する」にチェックを入れる
③「パラメーターの入力」タブを選択し数値などを変更する
④変更が終わったら「OK」をクリックしてEAを適用する
※EAの初期設定は開発者の推奨値であることが多いため、始めはそのまま稼働させることをお勧めします。
MT4画面右上にEA名が表示されていればEAは適用されています。さらにEA名の終端についている顔のマークが笑っていれば問題なく稼働している状態です。
(チャート設定にはMT4インジケーター設定なども保存可能です。)
MT4はモバイル端末・スマホアプリからの利用も可能です。当ページでEAについて学びながら、モバイル端末からの利用も試してみてください。
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チャートに挿入できるEAはMT4に搭載されている機能を使ってバックテストを行うことができます。バックテストとはMT4に記憶されている過去の価格推移を使って、実際にインディケータやEAを稼働させた際ににどのような動きを見せるのか、どのような売買を行うのかをシミュレーションすることです。このバックテストを行う機能をストラテジーテスターと呼びます。
バックテストを行うにはチャート上にストラテジーテスターを表示させます。表示方法はメニューバーから「表示」を選択しリストからストラテジーテスターをクリックするだけです。画面下部に上図のように表示されていれば準備完了です。
バックテストを行うための設定項目は全部で7つあります。上図の番号に沿って各項目について解説していきますのでテストしたい設定に変更して行ってください。
①テストをする対象の選択
バックテストをするEAを選択します。赤枠の左隣にあるBOXから EAを選択してからテスト対象を選択してください。
②テストをするシンボルの選択
バックテストをする通貨ペアを選択します。
③テストをするモデルの選択
バックテストをする際の価格について選択します。選べる価格モデルは3種類です。
・全ティック(実際の値動きに近い状態を再現してテストを行う)
・コントロールポイント(選択した時間足の一つ下のデータを使ってテストを行う)
・始値のみ(実際の動きではなく始値のみを使ってテストを行う)
全ティックにすれば正確なデータが取れますが設定期間が長くなればなるほど膨大な時間がかかることもあります。始値のみにすればデータの信頼度は下がりますが、素早くテストを行うことができます。全体の動き方や大まかなイメージを掴む場合は、まずは始値のみでテストをしてみましょう。
④期間の指定
テストをする期間を設定します。開始日と終了日を西暦、月、日で指定します。ただし、MT4内に過去のデータがない期間はバックテストをすることができません。必要に応じてヒストリカルデータ(過去の価格データ)をダウンロードするなどして用意しておきましょう。
また期間を指定しない場合はMT4に記録されているデータ全てで行いますので膨大な時間がかかることがありますので注意してください。
⑤時間足の指定
テストをする時間足を指定します。1分、5分、15分、30分、1時間、4時間、1日の7つからひとつを選択します。
⑥スプレッドの指定
テストをする際のスプレッドを設定します。現在値はテストを開始した時点の対象通貨のスプレッドを参照して適用します。その他リストから選択するか直接入力することもできます。
土日などチャートが動いていないときや流動性が低いときはスプレッドが広がっていますので、現在値ではなく値を指定してテストを行うようにしましょう。
⑦パラメーターの設定
テストをするEAのパラメーターを編集します。テストをしたい期間や数値などを変更したい場合に設定してください。
各設定項目の入力が完了していればEAのバックテストもすぐに開始できます。希望するEAを選択し通貨ペアや時間足の設定、パラメータ設定の確認が終わりましたら、オレンジ枠の「スタート」ボタンをクリックします。EAのパラメータは基本的に開発者や提供元の推奨設定がデフォルトになっていますので、まずはそのままテストしてみることをお勧めします。
スタートボタンを押すと新しいチャートが立ち上がりバックテストがスタートします。EAのバックテストはパラメータ設定に従って過去のチャートを使いバーチャルで売買を行います。チャート上には上図の赤丸位置のように約定した場所と決済した場所が記録されていきます。どこで売買が行われたのか一目でわかるのでそのEAの優れた点や弱点などを確認することもできます。
EAのバックテストが終わるとテスト結果を確認することができます。上図の番号と照らし合わせてご確認ください。
②取引結果の確認
バックテストにより取引されたポジションや決済の時間や数量などを詳細に確認できます。
③取引による資産の増減
バックテストで取引された結果、資産がどのように増減したかをグラフで視覚的に確認できます。
④取引に関する詳細
バックテストで取引された結果の勝率や利益、最大損失など取引全体に関する情報を確認できます。
⑤取引レポート
④のレポート画面で右クリックをして「レポートの保存」を選択すると詳細結果や取引履歴などをPDFで保存することができます。
EAの適用が正しくできているのに、EAが売買しない=稼働していないことは多々あります。
様々な原因がありますが、ここではMT4のウェブ取引における代表的なトラブルを解決策を併せて4つ紹介します。
MT4はEAが勝手に売買を行わないように「自動売買を許可する」にチェックを入れない限りチャートに適用されていても稼働しないよう設計されており、このチェックは2ヶ所存在します。
EA名の終端についている顔のマークが不機嫌になっている場合、2ヶ所どちらかのチェックが外れておりEAは稼働しない状態になっています。
確認方法は以下の通りです。
①EA名の終端についている顔マークが不機嫌になっている
②EA設定パネルの「全般」タブ内にある「自動売買を許可する」のチェックを確認
③オプション設定パネルの「エキスパートアドバイザー」タブ内にある「自動売買を許可する」のチェックを確認
EA設定パネルのチェックは各EA個別の稼働を制御しており、オプション設定パネル内のチェックはMT4全体のEAの稼働を制御しています。複数のEAを同時に稼働するようになった際に、個別停止なのか全停止なのかで使い分けるようにして下さい。
EAは証券会社がサーバーを通して提供する価格データをもとにプログラムに沿って売買を行います。そのためインターネット通信が途切れていたり、回線が不安定で正しくデータを受信できていない場合は正しく稼働しないことがあります。EAを稼働させるPCのネット接続は有線で行うなどインターネット環境を整えておく必要があります。
MT4を立ち上げたままにしておけばEAを稼働させたまま外出することができます。
しかし稼働させているにもかかわらず上手く取引していない、または保有したポジションを決済しないという場合があります。これは自宅のPCでEAを稼働させている場合によく起こるトラブルで、外出中にPCがシャットダウンしてしまった、またはPCの自動再起動でMT4がシャットダウンしてしまった際に起こります。
EAは稼働させたMT4が立ち上がっていないとプログラムが動きませんのでMT4がシャットダウンした時点で動かなくなります。これは停電時でも同じです。安全に常時稼働させるためにもVPSなどの仮想PC上で動作させるなどの対策を検討しましょう。
FOREX.comではVPSサービスの提供を行っているBeeks Financial Cloud社と提携し、一定の条件を満たした方を対象に無料のVPSの提供を行っております。詳しくは次のリンク先をご参照ください。
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EAには開発者が指定した通貨ペアや時間軸があります。EAによっては別の通貨ペアや時間軸でも動いてしまうこともありますが、間違えたまま稼働させると全く取引をしなかったり、ほとんどが負け取引になってしまいます。
上図のEAは「USDJPY」の「5分足」がEA名に記載され指定されています。それ以外の動作を保証していないという意思表示でもありますので、適用させる際には通貨ペア名と時間軸を必ず確認しましょう。
このように、EAで取引の自動化を進めると発見できるメリットはたくさんあります。
他にも、MT4は価格表示方法なども自由に変更が可能なため、EAを活用しながら自分流のMT4 注文方法を極めてみてください。
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