日本のCPI上昇の発表後、先ほど明らかになった日銀の黒田総裁のハト派発言により、日本円を含む通貨ペアは値上がりを見せた。日本の12月のCPIは事前予想通りの前年比4%で、1981年以来最高の水準となっている。 11月は前年比3.8%だった。さらにコアCPI(鮮魚価格を除く)は前年比4%に上昇。11月の値は3.7%だった。 食品価格およびエネルギー価格を除いたCPIは、11月の前年比2.8%に対して前年比3%に上昇した。 インフレ率は日銀の目標値である2%の倍となっているものの、日銀の黒田総裁は今週初めの政策決定会合の時と同様のハト派的発言を続けている。黒田総裁は「賃金が上昇を始めること、さらに安定かつ持続可能な形で2%のインフレ目標を達成することを望んでいる」と述べた。 さらに10年物国債の金利変動許容幅を広げるという日銀の決定は間違いではなかったことと、緩和的な金融政策を続けることを繰り返して述べた。 黒田総裁は3月に最後の金融政策決定会合に出席したあと、4月に日銀総裁を退任する。 後任はまだ指名されていない。
水曜の会合では日本銀行の金融政策は変更されなかったことを思い出してほしい。 イールドカーブコントロールも、10年物国債の金利変動許容幅が±0.25%から±0.5%に拡大された後、12月の会合では変更されなかった。 結果として米ドル/円は340ピップスの急騰を見せ、131.57円に値上がりした。 しかしトレーダーたちがこの機会を利用し米ドルを売って円を買ったために再び値下がりし、結局この日の終値と始値はほとんど変わらなかった。 他の円ペアも同様のパターンをたどった。 これまで、2022年の安値から2022年の高値の61.8%のリトレースメントレベルにあたる128.17円よりも安い状態はなかなか続かなかったことに注目してほしい。 今日の黒田総裁のコメントが発表された後、米ドル/円は値を戻し、水曜日中の高値に近づいている。
Source, Tradingview, Stone X
より短い240分足では、米ドル/円はチャネルを形成している。 日足ではこのチャネルを超えて値上がりしているものの、240分足での価格の推移は依然としてチャネルの内側にとどまっている。 最初のレジスタンスラインは1月17日の高値である131.57円だ。 そこを超えると短期的なチャネルの上端をなすトレンドラインの132.18円に到達し、その後は11月6日の高値である134.77円まで値上がりする可能性がある。 とはいえ直近の高値付近で売りが広がると、米ドル/円は下落する可能性もある。 最初のサポートラインは1月15日の安値である127.22円。 その下は2022年5月24日の安値である126.36円、そして短期的なチャネルの下端をなすトレンドライン上の125.75円だ。
Source: Tradingview、Stone X
日本の12月のCPIは前年比4%と、1981年以来の最高水準に到達した。 にもかかわらず日銀の黒田総裁は金融政策に関してハト派的な発言を続けている。 その結果、金曜には米ドル/円が約200ピップス値上がりした。 日本円のペアは来週もボラティリティの高い状態が続くと予想される。 適切にリスクを管理してほしい。
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