米国は今日、昨年第4四半期のGDP、12月の耐久財受注、第4四半期コアPCE速報値など大量のデータの発表があった。 第4四半期のGDP成長率は2.9%。予想値は2.6%、前回の値は3.2%だった。 GDPデフレーター(インフレコンポーネント)は3.3%の予想を上回る3.5%。 前回の値は4.4%だった。 加えて12月の耐久財受注率は前月比5.6%。予測値は前月比2.5%で、前回の値は前月比-1.7%だった。 とはいえ、運輸セクターを除いた耐久財受注率は前月比-0.1%にとどまった。予測値は前月比-0.2%、11月の値は0.1%だ。 また、第4四半期のコアPCEの速報値が3.9%だったことも特筆に値する。予測値は4%、第3四半期の値は4.7%だった。 つまり明日発表される12月のコアPCEはほぼ予測値と変わらないと思われる。12月のデータは第4四半期のコアPCEに算入されているからだ。 12月のコアPCEの予測値は前年比4.4%、11月値は前年比4.7%だった。 FRBはこのデータをどう受け止めるだろうか。 おそらくはすでに過去のデータと見なされ、それほど影響は与えないだろう。 12月のコアPCEと合わせ、堅調な耐久財受注は考慮されるかもしれない。
データが最初に発表された時点で、米ドル/円は129.68円から130.44円まで急騰した。 しかしこの動きに乗じた売りが広がり、130.00円まで値を戻す流れになっている。
Source: Tradingview、Stone X
2022年10月21日に同年の最高値を付けて以降、米ドル/円はチャネルに沿って一定のペースで値下がりしている。 2022年の安値から2022年の高値までの61.8%のフィボナッチリトレースメントレベルにあたる、128.17円近くまで下落した。 2023年に入ると、米ドル/円はチャネル内で下降ウェッジパターンを形成し始めた。1月18日の日銀会合の後はウェッジとチャネルを外れて横ばいの値動きを見せており、以来127.56円と131.57円の間を行き来している。
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240分足では、米ドル/円は2022年11月中旬からより幅の狭いチャネルを形成している。このまま値下がりが続けば、最初のサポートラインはここ最近の二点底となる129.06ドル。 そこを割ると、長期的なチャネルの上端をなすトレンドラインを128.15円付近で割り込み(日足チャートを参照)、その後は1月16日の安値である127.35円まで下落する可能性もある。 一方、このペアが今後反転して値上がりすれば、最初のレジスタンスラインは短期的なチャネルの上端をなすトレンドラインの131.25円付近。その後は11月17日の高値である131.57円だ。 そこを抜ければ、次のレジタンスラインは50日間移動平均である134.03円まで見られない(日足チャートを参照)。
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米国では今朝、第4四半期GDP、12月の耐久財受注、第4四半期のコアPCEといった多数の経済データの発表があった。 耐久財受注のデータは予想より堅調だったものの、他のデータはすでに過去のものであることからほとんど見るべき点はない。 来週のFRBの政策決定に向けてより重要な指標となる、金曜発表の12月のコアPCEに注目しよう。
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