米国の非農業部門雇用者数(NFP)が予想を下回る結果となったことでドルが弱まり、ニュージーランドドル/米ドルは6月の高値(0.6248)を試す展開となるかに見えた。しかしニュージーランド準備銀行(RBNZ)が金融政策のフォワードガイダンスを調整した場合、為替レートは7月のオープニングレンジの維持に苦労するかもしれない。
NZドル/米ドル価格は6月のレンジ内に収束しており、今月に入ってからの値上がりは失速しているように見える。50日間移動平均(0.6175ドル)と200日間移動平均(0.6178ドル)の両方の傾斜が平坦化しつつある中、為替レートは引き続き横ばいで推移する可能性がある。
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今後の見通しとしては、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)の会合がNZドル/米ドルに複雑な反応をもたらす可能性がある。RBNZはオフィシャルキャッシュレート(OCR)を5.50%に据え置くと予想されており、また「委員会は、金利をしばらくの間引き締め水準にとどめることで、消費者物価の上昇率が前年比1%~3%の目標範囲内に戻ると確信している」として、金融政策については主に様子見のアプローチを取る可能性がある。
一方RBNZは今年は引き締め政策を維持する方針であることから、エイドリアン・オア総裁らが今後も同様の姿勢を見せれば、NZドル/米ドルは引き続き今月のオープニングレンジ内で推移する可能性がある。しかし政策転換が迫っていることを示唆する発言が出れば、NZドルにとっては逆風となるかもしれない。RBNZは2025年にOCRの引き下げを予定しているためだ。
というわけで、今月末は米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが見込まれる中、RBNZのフォワードガイダンスがハト派的なものであれば、NZドル/米ドルでの弱気な反応につながる可能性がある。そうなれば6月の高値(0.6248)を試すのに失敗している中、7月のオープニングレンジの維持に苦労するかもしれない。
チャート作成:ストラテジスト、David Song。 TradingViewのニュージーランドドル/米ドル
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