28日は日米株価指数が上昇。ドル円も上昇
154.51円で東京早朝を迎えると、午前8時台にトランプ米大統領が「近日中に、半導体チップや医薬品に関税を課す」と発言すると、ドル円は大きく上昇。また同氏が一律関税について、2.5%より大幅に高く設定したいとの意向を示したことが報じられ、上昇基調が続きロンドン時間前に当日の高値となる155.98円を記録した。
ロンドン時間は再び155.98円まで上昇する時間帯も見られたが、ここが上値抵抗となり、その後は水準を下げ155.35円を挟んでのもみ合いが続いた。
NY時間は、米国株式市場オープン直後にSP500指数など主要株価指数が下落したことに伴い、ドル円は下落。一時155.10円を割り込んだ。しかしその後は主要株価指数が反発。ドル円も上昇へと転じ155.76円まで値を戻した。その後、小幅に下押した155.53円でNYクローズを迎えた。
同日、日本12月企業向けサービス価格指数が発表され、前年同月比+2.9%の109.1の結果。2024年平均では前年比+2.9%で上昇し、1991年以来の上昇率となった。
またトランプ米大統領は、中国のAI企業DeepSeek(ディープシーク)の台頭に対して「我が国の産業にとって、競争のための集中が必要という警鐘になる」と発言したと報じられた。
09:30 オーストラリア10-12月期四半期消費者物価(CPI)
09:30 オーストラリア12月CPI
14:00 日本1月消費者態度指数
17:30 スウェーデン中銀、金融政策決定会合
21:00 米国MBA住宅ローン申請指数
22:30 米国12月卸売在庫
23:45 カナダ中銀(BOC)、金融政策決定会合
28:00 FOMC、終了後政策金利発表
28:30 パウエルFRB議長、定例記者会見
30:30 ブラジル中銀、金融政策決定会合
米メタ、マイクロソフト、テスラ四半期決算
米国株の下落が一服したことにより、ドル円は水準を戻し155円台で推移している。今夜のFOMCでは利下げを行わないとの見方が強いが、念のため注意しておきたい。また今後の利下げ方針を確認するため、パウエルFRB議長の記者会見に注目したい。
上昇の場合には156円台を回復できるかがポイント。下落する場合には直近安値148.64円と直近高値158.88円の半値戻し水準である153.77円で下げ止まるかに注目。サプライズ利下げの場合、このラインを割り込み急落することも考えられる。
引き続きAI関連のニュースやトランプ米大統領の発言を警戒しておきたい。
レジスタンス:158.88円、160.00円
サポート:153.77円、148.15円
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