株式市場での早朝の値上がりは帳消しとなり、特にNasdaqは0.6%の上昇後、ランチタイムまで変化がない。インフレ率が予想以上に改善し、消費者の景況感が予想ほど弱いものではなかったことを、トレーダーたちが好感した形だ。債券利回りはわずかに低下。ドルは横ばい。原油は利益確定売りが続いた。
結論:リスクオフ
食品とエネルギーを除く個人消費支出(PCE)のコア値は、しばしばFRBのお気に入りのインフレ指標と言われる。今朝のデータでは予想以上の改善を見せ、これを受けてウォール街は取引開始直後から強気ムードに包まれた。エネルギー価格の上昇を除いたコアインフレ率は低下を続けている。とはいえ前年比3.9%と、目標値である2%の2倍の水準だ。
中央銀行はジレンマに直面している。特に原油価格の上昇が経済全体に浸透する中、インフレ率は果たして低下を続けるだろうか?また、インフレ率の低下を見込むとしたら、それは正しい方向に向かい続けるだろうか?政府機関閉鎖、UAW労働組合のストライキ、急速に拡大する国家債務が金利を押し上げるという経済的影響もあり、単純な答えはない。それゆえFRBは、インフレ率が2%に戻るまで「長期的な高金利を続ける」という新たなマントラを掲げているのだ。
本日発表されたミシガン大学消費者景況感調査はわずかに良い結果となり、予想ほどは下がらず、火曜日のコンファレンス・ボード報告とは矛盾する結果となった。コンファレンス・ボード報告では、現状についてはより力強い結果となった一方、今後の見通しについては悪化している。ミシガン大の調査ではその逆となったが、おそらくこれは調査のタイミングの違いによるものだろう。ミシガン大の調査では、政府機関閉鎖の可能性やUAWのストライキなどの不確実性が、長期的な見通しの重荷になっているとコメントしている。
政府機関の一部閉鎖が間近に迫っている。下院は政府資金を調達するための12本の予算法案を審議中である。年間予算設定のプロセスの透明性を確保する上で正当なやり方だ。しかし、下院指導部はこのプロセスを開始するのが遅すぎたため、12法案すべてが上下両院を通過できる見込みはない。政府を存続させるために短期的な暫定予算法案が検討されているが、合意には至っていない。
そのため部分的な政府機関の閉鎖が予想される。政府職員は給与を受け取れず、経済の足かせとなる。必要不可欠なサービスは継続されるが、経済データの定期的な提供は行われない。最終的には合意が成立し、(いつものように)通常の生活に戻るだろう。格付け会社がこの機能不全を利用して米国債を格下げする前に合意が成立することが望ましい。
米国農務省(USDA)は本日の報告で、小麦の収穫量が予想より多く、大豆の在庫が多く、トウモロコシの在庫が少ないと発表し、穀物市場を驚かせた。昨年のトウモロコシと大豆の収穫量はそれぞれ1,500万ブッシェルと600万ブッシェル削減された。今年の全小麦の収穫量は18億1,200万ブッシェルとなり、8月の報告より8,900万ブッシェル増加した。
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