月曜の安値の後、ポンド/米ドル価格は火曜日には急速に上昇してレジスタンスレベルを試す展開となり、この時チャンネルの上端は当時おなじみとなっていた1.2444ドルの水準と合流していた。これにより水曜の取引まで高値が維持され、その後米国で発表された消費者物価指数(CPI)データが再び低下していたことで、米ドル安とポンド/米ドルの値上がりにつながり、今朝の取引ではここ10か月の高値更新も視野に入る強い押し目が続いた。
より短期のチャートでは1.2500ドルがサポートラインとなっており、本記事の執筆時点ではここが価格を下支えしている。しかし、今週は非常に強い動きがすでに展開されたことから、この価格水準が続くかどうかは疑問だ。
英ポンド/米ドル2時間足チャート
チャート作成:James Stanley。TradingViewでの英ポンド/米ドルチャート
英ポンド/米ドルブレイクアウト継続シナリオの背後にある大きな問題は、米ドルがDXYでの安値を更新できるか、そして来週の英国の経済データだ。今朝発表されたPPIは米国のインフレ圧力の継続的な緩和を示しており、先日発表された総合CPIと呼応している一方で、英国のインフレの状況は全く異なり、先月の総合CPIは10.4%となっている。現在のサイクルでのCPI最高値は11月の11.1%だったものの、一時10%を下回った後で先月上昇したという事実は、少なくともイングランド銀行にとっては勇気をくじくニュースであり、インフレとの戦いがまだ道半ばであることを示している。
強気トレンドでの戦略としては、1.2500ドルの水準が目立っているものの、ここは今日既にサポートラインとして試されていることを考慮すべきだろう。ここを割り込めば1.2470ドルが次のサポートラインの候補に挙がり、その後はおなじみの1.2444ドル水準が視野に入ってくる。これは長期的で大きなレジスタンスエリアで、先週からサポートラインとして現れるようになっている。しかし最近のブレイクアウト以来、このエリアのサポートはまだ試されていない。その下では価格は1.2398ドルまで下がる可能性があり、そこを割り込めば強気相場継続のシナリオには疑問符が付くかもしれない。
2021年1月以来の英国総合CPI
チャート作成: James Stanley
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