15日の東京早朝を156.44円で迎えると、東京株式市場オープンで156.57円まで上値を伸ばしたが、その後は上値の重い展開となり156.20円台で東京株式市場のクローズを迎えた。
ロンドン時間に入ると当日発表の米国経済指標を先読みするような動きで小幅に米長期金利が低下、日本円は引き続き買い戻しが強く、ドル円は155.60円レベルまで値を下げて注目の指標発表を迎えた。
発表された米国4月CPI(消費者物価指数)は、前年同月比が総合+3.4%、コア+3.6%、前月比が総合+0.3%、コア+0.3%とインフレ鈍化が確認され、米長期金利が低下、ドル円は154.76円まで急落。
また同時刻に発表された米国4月小売売上高が前月比+0.0%と伸び悩み、5月NY連銀製造業景気指数も予想を小幅に下回る▲15.6となったことで、前述の米長期金利低下、ドル安の流れが決定的となった。
その後、一旦は買戻しの動きが見られ155.80円台を回復したが、戻り売りが強烈で再び154.69円まで安値を更新したのち、154.90円でNYクローズ。
今朝に掛けてドル円は一段と売られており、執筆現在(8:30頃)は154.30円レベルで推移している。
08:50 日本1-3月期GDP
10:30 オーストラリア4月雇用統計
13:30 日本3月設備稼働率
21:30 米国4月住宅着工件数
21:30 米国4月建設許可件数
21:30 5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
21:30 米国4月輸入物価指数
21:30 米国4月輸出物価指数
21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
22:15 米国4月鉱工業生産
22:15 米国4月設備稼働率
①弱さを見せ始めた米国の経済指標。やや弱い4月雇用統計に加えて、新規失業保険申請件数が増加、5月ミシガン大学消費者センチメントが悪化、4月小売が横ばいと、ここにきて米国の経済指標に弱さが見え始めている。こうした指標が続くかどうかが1つの大きな注目点と言える。
②本日発表予定の米国の経済指標。4月の新築住宅の着工件数、建築許可件数や失業保険申請件数、5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、4月鉱工業生産など複数の指標発表を控えている。1つ1つの相場への影響を測るというよりは、俯瞰して眺めて、全体感を確かめたい。
③日本1-3月期実質GDP。前回10-12月期は修正が入り辛うじて前期比+0.1%の成長率を保ったが、それがなければ2期連続のマイナス成長(テクニカルリセッション)となっていた。そして本日の予想は前期比で▲0.3%となっており、日本経済の底力はどれほどか?地力が試される局面。為替や株価への影響も小さくないため、注目して見ておきたい。
ドル安と日本円の買戻しで154.30円台まで下落。このレベルが直近の151.90円→156.70円の半値戻しであり、ここで支えられるかは1つの注目点となる。
154.30円で支えられず、ズルズルと下落していくようであれば再度152.00円割れの展開を警戒する必要があるだろう。
レジスタンス: 160.00円
サポート: 154.30円、152.00円
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