14日の東京早朝を156.22円で迎えると、前日のNY市場でイエレン米財務長官が外国為替市場での政府介入に後ろ向きな見方を示したこともあって、円安が進行。ドル円は東京仲値にかけて156.40円台まで上昇した。
ロンドン時間はここのところの傾向を引き継ぎ小動き。米国4月PPIを待つ時間帯となった。
21:30に発表された米国4月PPI(生産者物価指数)は前年同月比では総合+2.2%、コア+2.4%と落ち着いた数字であったが、前月比で総合+0.5%、コア+0.5%と直近で強い反発を示しており、米長期金利が上昇するなかドル円は156.76円の高値を記録。しかし次第に米長期金利が低下すると、ドル売りが強まり156.23円まで下落するなど、決定打とはならなかった。
NY午後はアムステルダムで開催されたForeign Bankers’ Association主催の講演にパウエルFRB議長が登壇、同氏は米国の経済について総じて非常に強いとした上で、2023年は著しいインフレ鈍化が見られたものの、直近はその勢いが鈍化していると指摘。直近発表された米国4月PPIについては強弱が入り混じる内容で、単体で判断すべきものではなく、四半期以上の包括的なデータを見ていく必要があると述べた。
これを受けて市場は米長期金利低下、株高で反応したが、ドル円相場への影響は限定的に留まり156.40~156.60円での小幅なレンジで方向感なく推移した。156.44円でNYクローズ。
15:00 スウェーデン4月CPI
18:00 ユーロ圏1-3月期GDP(改定値)
18:00 ユーロ圏3月鉱工業生産
20:00 米国MBA住宅ローン申請指数
21:30 米国4月CPI
21:30 米国4月小売売上高
21:30 5月ニューヨーク連銀製造業景気指数
23:00 米国3月企業在庫
23:00 米国5月NAHB住宅市場指数
29:00 米国3月対米証券投資
①米国4月CPI(消費者物価指数)。今週、最も注目を集める経済指標と言っても過言ではない。昨日の米国4月PPIの結果、およびパウエルFRB議長の発言と併せて総合的に見る必要がある。
②米国4月小売売上高。米国4月CPIと同時刻の発表となるが、米国の景気を測る指標として大きな注目を集める。併せて確認しておきたい。
③弱さを見せ始めた米国の経済指標。やや弱い4月雇用統計に加えて、新規失業保険申請件数が増加、5月ミシガン大学消費者センチメントが悪化と、ここにきて米国の経済指標に弱さが見え始めている。こうした指標が続くかどうかが1つの大きな注目点と言える。
④財務省による為替介入の動向。156円を突破したことで為替介入警戒感がさらに強まっている。当局の動向を注視しておきたい。
チャートだけ見ればまだ上に走りそうな形状と言えるが、上昇ペースは鈍ってきており、昨日は小幅に円が買い戻される局面も見られた。
本日は米国4月CPIおよび小売売上高の発表を控えており、その結果次第の値動きが想定される。
指標によって大きく変動することが想定されるため、リスク管理を徹底しておきたい。
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