連邦準備制度理事会の連邦公開市場委員会(FOMC)は2日間にわたる会合を12月14日に終える予定だ。同委員会は東部時間の午後2時に金融政策に関する声明と経済予測サマリー(SEP)を公表し、FRBのジェローム・パウエルの記者会見が30分後の午後2時半から行われる。
多くのトレーダーは、中央銀行が4回連続で75bpsの利上げを行った後(3月以来合計で375bpの利上げとなり、これは過去40年で最も積極的な利上げサイクルだ)、今月は50bpsの利上げにペースを落とすと予想している。
CME FedWatchツールによると、 フェデラル・ファンド金利先物トレーダーは50bpの利上げの可能性を80%、再度75bpの利上げを行う可能性を最大20%と見ている。
出典: CME FedWatch
さらにFOMCは引き続き、米国短期国債最大600億ドル、およびエージェンシーMBS350億ドルの毎月の満期とバランスシートからの転出を認めると予想されている。
FRBのジェローム・パウエル議長は、最近の公の場での発言で、今年の最後の金融政策会合からサプライズの要素を取り除いたように見える。11月30日のブルッキングス研究所でのイベントでは、「インフレ率を下げるのに十分な引きしめ水準に向かうにつれ、利上げのペースを緩和することには意味がある」と述べていた。この発言が出たのは、11月のFRB理事会の議事録が公開され、FRB当局者の「大多数」が、「近いうちに」利上げペースの減速が適切になると考えていることが明らかになった1週間後だった。
中央銀行は利上げのペースを減速するべきだというコンセンサスは明確が見える一方、今週の会合の最終的な問題としては、いわゆる「ターミナル・レート」、つまりFRBが利上げサイクルを停止する前に、来年はどれだけ金利を上げる必要があるのかが焦点となる。
この意味では、金利予想に関する悪名高い「ドット・プロット」を含めた、委員会の経済予測サマリーが重要になる。FOMCメンバーが平均として来年の金利を5.25%以上と予想すれば、たとえ今回の決定内容が市場の予想に沿って50bpsの利上げであったとしても、市場はそれをタカ派的展開と解釈するだろう。一方、FRBメンバーが引き続き、平均として金利のピークを5.00%未満と予想している場合には、トレーダーはそれを引き締めサイクルがほぼ完了したサインと見なし、結果として米ドルはハト派的な反応で売られる可能性がある。
明日のお祭り騒ぎの締めくくりは、もちろんFRBのパウエル議長の記者会見だ。ここ数カ月で繰り返し見てきたように、パウエル議長のコメントは、金融政策の声明に対する市場の最初の解釈を、完全に否定しないまでもある程度和らげる傾向がある。トレーダーなら記者会見を絶対に見逃すべきではない(あるいは、Twitterで私たちの報道をフォローしてほしい)。
フォレックス・ドットコムでは、ノックアウトオプション、FX、株価指数CFDを取引いただけます。
口座開設は以下のステップで行えます。
本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたものであり、FX、CFD、その他あらゆる金融商品の購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くありません。本文書に記載されている見解や情報は、予告や通知なく変更されることがあります。本文書は、特定の投資目的や背景、特定の受領者の意思などに沿って書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている過去の価格データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供元やそのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・ 支店も、本文書の内容の正確性や完全性についても一切保証しません。本文書の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼したことにより生じた損失についても、当社は一切その責を負いません。