ユーロ/米ドルは8週連続の売り展開となり、今年の高値から5%以上急落しつつある。この急落によって今年に入ってからのユーロの値上がり分はなくなり、2023年安値週の終値付近の重要なピボットゾーンに突入することから、今後数日間で価格変曲の可能性がある。本稿ではユーロ/米ドルの週足テクニカルチャート上における最新の主要ターゲット価格と無効化レベルを紹介する。
チャート作成:テクニカルストラテジスト、Michael Boutros。Tradingviewのユーロ/米ドル
テクニカル予想:先月のユーロテクニカル予想では、ユーロ/米ドルは「年初来の上昇トレンドの上部にある合流レジスタンスから反転した」と指摘した。この時の注目すべきサポートは「今年のレンジの61.8%リトレースメントと3月のチャネルラインにあたる1.0785ドルだ。最終的に、より大きなトレンドの反転が進んでいると判断するには、2023年安値週の終値/客観的な今年の始値にあたる1.0667~1.0705ドル(強気無効)を下抜け/終値で下回ることが必要だろう…」
ユーロ/米ドルは、2週間以上にわたってフィボナッチレベルでのサポートを維持していたが、昨日ついにブレイクダウンを見せ、1.0706ドルで安値をつけた後、反発に転じた。このしきい値内では下向きのイグゾーション/価格変曲のリスクがある。
週の初めのレジスタンスは1.0785ドルで、その後は8月高値週の終値/先週の高値である~1.0947ドルが控えている。7月の売り/高値週終値の61.8%リトレースメントにあたる1.1058~1.1108ドルが重要なレジスタンス/弱気相場の無効化水準になる。
この重要なサポートゾーンを下回ると、12月以来の52週間移動平均線と、2023年の安値週の終値にあたる~1.0636/45ドルを試すことになる。この水準を割り込むと、年間最安値である1.0483ドルに向けてさらに値下がりが加速するおそれがある。
結論:ユーロ/米ドルは8週連続の売り展開により、2023年の客観的な始値に近い重要なサポートに接近しつつある。今後数日で下値のイグゾーションが起きる可能性がある。トレーディングの観点からは、ショート・エクスポージャーを減らす/保護のためのストップ注文価格を下げるのに適したゾーンといえる。価格がこの範囲内で下降を続ける場合、値上がりは1.0947ドル付近までに限定される。さらなる値下がりを促進するには終値で1.0636ドルを下回る必要がある。短期的なユーロ/米ドルのテクニカルな取引水準に関する見通しがさらに明らかになり次第、ユーロの短期テクニカル予想を更新する予定だ。
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