ユーロ/米ドルは値を戻して週明けを迎え、日足チャートでは先週1.1000ドルを超えられなかった後、強気筋が主導権を明け渡したかどうかが大きな焦点となっている。
第2四半期の始まりを迎え、ユーロ/米ドルはチャート上の重要なエリアにあたる高値圏での安値でサポートを維持した後、強気筋がレジスタンスラインを1.0943ドルのフィボナッチレベルまで押し上げた。先週の火曜日には強気筋が失速し、弱気筋が参入して高値を1.0973ドル近辺に抑えた。これは2月に一時到達していた1.1000ドルの心理的水準のすぐ下にあたる。週末にかけて1.0883ドルのスイング近辺でサポートラインを維持していたものの、下記の4時間足チャートではすで売り手が価格を押し下げ、これまでよりも低い安値に到達している。
ユーロ/米ドル4時間足チャート
チャート作成: James Stanley
ユーロ/米ドルの弱気筋が最近の安値圏での高値と今朝の安値に対して働きかけることができるかが、現時点での大きな焦点である。4時間足から一歩下がって日足チャートを見れば、2023年の値動きはかなりのレンジ相場となっているのがわかる。これまでに1.0500ドルを試す動きが2回、1.1000ドルを試す動きが2回あった。
短期的なサポートレベルである1.0788~1.0802ドルに価格が近付いていることから、今後1.0747ドルのフィボナッチレベル、または1.0713ドルのスイング近辺といったより深い位置がサポートレベルになる可能性がある。その下にはもうひとつのフィボナッチレベルである1.0611ドルがあり、そこを割れば1.0500ドル近辺のレンジサポートが再び視野に入ってくるかもしれない。
ユーロ/米ドル日足チャート
チャート作成:James Stanley。TradingViewでのユーロ/米ドルチャート
さらに一歩下がって週足チャートに移ると、2週間前に筆者が取り上げたのと同じレジスタンスゾーンが引き続き焦点になっているのがわかる。これは先週、安値圏での高値の形成につながったのと同じレジスタンスレベルであり、さらに2月の値下がりにも一役買った。1.0500ドル近辺のサポートゾーンと合わせ、ここは今年の最初の数か月にわたって重要になっているレンジだ。
興味深いのは今後の動向で、どちらに転んでも不思議ではない。弱気筋が1.0500ドルのサポートゾーンを割り込むことができれば、1.0350ドルのスイングロー付近という深い位置にサポートゾーンが出現する。その後は1.0200ドルのフィボナッチレベルが視野に入ってくる可能性がある。レジスタンスレベルに向かう場合、1.100ドルを超えれば過去の高値で一役買った1.1033ドルのフィボナッチレベルがあり、その後は過去のスイングハイだった1.1122ドルに向かう可能性がある。
ユーロ/米ドル週足チャート
チャート作成:James Stanley。TradingViewでのユーロ/米ドルチャート
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