先週は外国為替市場に大きな動きが見られ、ユーロ/米ドルが今年の高値を維持してきたレジスタンスラインを上抜けし、並行して米ドルが重要なサポートラインを割り込んだ。米ドルがここ6ヶ月の大半をさまざまな形のレンジ相場で過ごした末に、この重要な通貨ペアにトレンドが生まれる可能性が出てきたと言える。
米ドルとユーロ/米ドルの両方で今問題になっているのは、このトレンドを推し進められるかどうかで、現時点ではブレイクアウトの後の流れはまだ試されていない。
米ドルとユーロ/米ドルのブレイクアウトが新たなトレンドになるにはまだ課題が残っており、ユーロ/米ドルではより高い安値でのサポートが必要だ。先週の動きに先立ち、6ヶ月以上にわたって価格が合流しレンジ相場が続いたことを考慮すると、過去のレジスタンスからより高い安値のサポートとなりうる地点が数多く存在する。
現時点では1.1250ドルの心理レベルのすぐ内側がレジスタンスとなっており、ここは先週金曜日に視野に入り、日足チャートで同事線を形成した水準だ。今週ここまでの価格はこのレジスタンスラインまで飛躍しており、短期的なブレイクアウトの可能性を残している。
サポート側ではより長期的なトレンドアプローチに関連する1.1000ドル~1.1100ドルのゾーンがあり、ここは2月と4月に高値を維持した水準だ。この100ピップスの間にさまざまな攻防があったことから、ここがサポートとなる可能性は非常に高い。その前に、以前のスイングハイだった1.1186近辺sぱおーとになる可能性もある。ここが高値圏での安値となる場合には、強気筋が過去のレジスタンスの重要なエリアまで値を戻すことを防ぐだろうという楽観的な見方も強まる。
ユーロ/米ドル 日足チャート
チャート作成:James Stanley、TradingviewのEUR/USD
金曜日にブレイクアウトが起きた後でこの動きについて言及したが、上記のユーロ/米ドルの場合と同様、6か月以上のレンジ相場からのブレイクが起きた後で、トレーダーがこの動きにどれほど積極的に乗っていくかが大きな問題になる。
米ドル指数は100.80~101.00付近の大きな節目となるサポートポイントを通過し、その後も弱気筋が価格を押し下げて100の心理的レベルを割り込んだ。金曜日には強気派がプルバックに入って価格が再び上昇し、今日もこの動きが続いているが、売り手が戻って来てプルバックの動きを弱めている。
ここからの大きな問題はブレイクアウト後のパワーバランスだ。新たな安値を付けるまで価格を押し下げるほど、これまで傍観していた弱気筋が多く参入するだろうか。つまり、過去のサポートラインをフォロースルーでのレジスタンスラインとしつつ、今後より深いプルバックを起こして弱気筋が利益を取る余地が残されているだろうか。
ユーロが米ドル指数の57.6%を占めていることを踏まえれば、ここで上記で検討したユーロ/米ドルと同様のプルバックのテーマが前景化する可能性がある。この通貨ペアは過去のレジスタンスゾーンだった1.1000ドル~1.1100ドルを再び試す方向に戻っている。
米ドル – DXY 日足チャート (参考用、FOREX.comプラットフォームでは利用できません)
チャート作成:James Stanley、データ提供:Tradingview
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