欧州株式市場が今年に入り堅調で、ユーロも相対的な強さを見せている。投資家は、ユーロ圏のリセッションやガスの配給制限など、欧州市場に関連したリスクを排除している。今のところ暖冬のおかげでエネルギー危機は回避されている。一方、経済指標も懸念されたほど悪化していない。また、中国の再開により、特に輸送コストが大幅に低下し、ユーロ圏の輸出への期待が高まっている。
さらに、ラガルドECB総裁のタカ派的なコメントによってユーロが支えられている。ラガルド総裁は12月、市場は中央銀行が「一定期間」50bpのペースで利上げすることを期待すべきと発言した。
そのため、ユーロは、特にECBよりもややハト派的とされる中央銀行の通貨に対し、現在のところ支えられている。他の主要通貨に対してでさえ、この単一通貨がここから上昇し始める可能性がある。
投資家が英国とユーロ圏の金融政策の乖離縮小を期待していること、および前述の展開を受けて、EUR/GBPは上昇している。0.8870のレジスタンスレベルを上抜ければ、次に節目となる0.90へ向かって動くだろう。ここは61.8%フィボナッチリトレースメント水準が重なる位置でもある。
EUR/CHFは11月半ば以来、継続的なレジスタンスとなっている、0.9900~0.9910付近の非常に狭い範囲で揉み合い。それも本日までは。この揉み合いの結果、昨年の下落の勢いは完全に失われた。21日指数平滑移動平均線は上を向き始め、未だ下向きの200日移動平均線は下から上を試している。ECBがタカ派的な姿勢を維持し、エネルギー危機が顕在化していないなど、ユーロ圏の指標が少し改善されたことから、ユーロの下値リスクはある程度和らいでいる。そのため、この強気が維持される可能性があり、実際にそうなれば、このペアは強い回復を見せるだろう。
EUR/JPYは200日単純移動平均線と21日指数平滑移動平均線を回復した後、直近高値をゆっくりと更新し続けている。価格はレジスタンスの142.00を上抜け、再び強気の展開だ。念のため、142.95の高値を上回るかを確認する必要がある。
EUR/NZDは、21日指数平滑移動平均線を上回って推移しており、さらに強気の展開となりそうだ。三角保ち合いを抜ける可能性が高く、1.6900を回復して1.70を目指す動きとなるだろう。
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