今日も「ドルを買ってダイヤモンドを身につけよう」という日となり、米国セッションの半ばを迎えすべての主要通貨に対して米ドルが上昇を見せている。米国からは大きなニュースはなく、現在の値動きはわかりやすいファンダメンタルズよりはむしろテクニカルな要因によるものだが、ユーロ圏の4月の消費者物価指数(CPI)が若干下方修正されたことが(当初前月比0.7%→前月比0.6%)、ユーロの価格の重石となっている可能性はある。
一方、米国の債務上限に関する議論は長引いており、バイデン大統領は来週のアジア歴訪の期間を短縮して、債務上限に関する合意に注力すると発表している。昨日の大統領とケビン・マッカーシー下院議長の協議は「生産的で直接的」と評価されたが、合意が近いことを示す証拠はほとんどない。
トレーダーが覚えておくべきなのは、月末が近づいても合意が得られない場合、世界の基軸通貨である米ドルは市場の何らかのパニックから利益を得る可能性があるということだ。2011年に債務上限が速やかに引き上げられなかった結果、米国の信用格付けが引き下げられた際にも同様の動きが見られた。
ユーロ/米ドルのチャートを見ると、ここ1週間の値動きが特に重要であるように思われる。4月後半から5月初旬にかけては1.1100ドルより下で横ばいに推移した後、世界で最も取引量の多いこの通貨ペアは、短期的な上昇トレンドラインと上向きの21日間移動平均線を割り込み、短期的な頂点をつけた。
今週始めに1.0900ドルに向けてわずかに反発した後、このペアは再び値上がりの勢いを失い、1.0830ドルを割って6週間ぶりの安値まで下落した。
出典:Tradingview、 StoneX
今後の見通しとしては、ユーロ/米ドルは過去のレジスタンスラインがサポートラインに転じた1.0800ドルという主要な価格水準に近づいており、今週の後半にはここで強気筋が価格の維持を試みる可能性がある。この水準を割り込んだ場合には、1.0700ドル付近の200日間移動平均に向けて値下がりが続く可能性が大きく高まる。
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