月の最初の金曜日は米国とカナダが雇用統計を競って発表するのが恒例だ。今月の雇用市場に関しては、この北米の両国では輝かしいニュースが届いた。
米国のNFP(非農業部門雇用者数)統計では、新規雇用が25万3000人増(予想は18万1000人増)、賃金が前月比0.5%増(予想0.3%増)。カナダの雇用統計では、新規雇用が41万4000人増(予想21万6000人増)となった。
バランスとしてはカナダの数値のほうが比較的力強いものの、より重要なのは、強い経済データによって世界経済の成長に対する懸念が緩和され、週末に向けてリスク資産の価格が広く上昇したことだ。カナダドルは、カナダの最も重要な輸出品である原油価格と同様、この楽観的な見方に大きな恩恵を受けている。BOCのマックレム総裁の比較的タカ派的なコメントも、間違いなくカナダドルの上昇に貢献した。
出典: StoneX, TradingView
新しい取引週に入り、米ドル/カナダドルは1.3300ドル台半ばという数ヶ月ぶりの低水準を探っている。さらに重要なことにこの通貨ペアは200日間移動平均を割り込もうとしており、これは昨年6月以来2度目で、長期的な上昇トレンドが勢いを失っている可能性を示唆している。
米ドル/カナダドルのトレーダーが注目すべき短期的なレベルだが、まず11月に始まった上昇トレンドラインが今日の安値1.3320ドル付近と合流する。このサポートラインが破られた場合には、次の主要サポートレベルとしてここ8カ月の安値である1.3250ドル付近が注目される。
一方、価格が回復して1.3400ドル近辺で200日間移動平均を上回れば、今週は短期的な強気派が優勢となる可能性がある。ただし長期的な視座のある読者であれば、強気のスイングまたはポジションスタイルのトレードを検討し始めるには(おそらく原油価格の下落に合わせ)4月の高値である1.3600ドル台半ばを超えるまで待つ方が望ましいだろう。
— 文責:グローバルリサーチヘッド、Matt Weller
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