米ドルの強さはこの1カ月で息を吹き返したが、米ドル/カナダドルほどそれを明確に示す主要通貨ペアはない。今朝、米ドル/カナダドルは押し上げられて1.3600を試し、2ヶ月ぶりの高値をつけた。ただしこれは米国PMIが発表される直前のことで、PMIが予想を下回る結果となったことで米ドルのプルバックが起こった。米ドル/カナダドルでは、このブレイクアウトの失敗を強調する日足バーの上ひげが形成されたが、これはまた8月の初めにレジスタンスとして現れた後、サポートとしてすでに数回テストされている1.3500ドルのレベルに焦点を戻すものだ。
米ドル/カナダドル日足チャート
チャート作成:James Stanley, Tradingviewの米ドル/カナダドル
過去数週間を見ると、米ドル/カナダドルのブレイクアウトは積極的なもので、価格が1.3500の心理的レベルを上回るまで続いた。
しかしそれ以降の上昇の仕方はまちまちで、上昇ウェッジの形成が見られる。このようなフォーメーションは、しばしば弱気の反転を狙ってアプローチされるが、今回の場合は単純なプルバックシナリオにつながる可能性がある。
以下の4時間足チャートからわかるように、価格はすでにこの形成の底を割り込み始めており、1.3500ドルを再美試す可能性がある。ここで安値を維持できない場合は1.3480ドルが視野に入り始め、1.3450ドルがその後に続く。次の重要なサポートゾーンは1.3394~1.3404ドルで、ここが維持できなければ強気のブレイクアウトは失敗となる可能性が出てくる。その次の重要ゾーンは1.3321~1.3338ドルだが、ここは2週間前により高い安値のサポートとして機能していた。
米ドル/カナダドル4時間足チャート
チャート作成:James Stanley, Tradingviewの米ドル/カナダドル
週足チャートに一歩戻ると、このペアには強気のポテンシャルが残っており、8月のブレイクアウトがいかに早く織り込まれたかを考えると、ここでのプルバックは強気継続のシナリオと考えるのが理にかなっている可能性もある。
より長期的なテーマとしては、6月後半から7月にかけて維持されたサポートが固まり、下降ウェッジが形成されたことが挙げられる。このため、短期的な上昇ウェッジ形成からのプルバックがあっても、サポートが守られ続ける限りはは強気筋が主導権を握るだろう。
レジスタンス側では、フィボナッチレベルである1.3652ドルが迫りつつある。これは第1四半期にサポートラインとなった後、第2四半期にレジスタンスラインとなり、最終的には6月の取引で弱気筋がブレイクを狙う前の最後のレジスタンスとなった。その後弱気筋はブレイクアウトに失敗し、先月の安値を維持した長期的な上昇トレンドラインがサポートとなった。
1.3652ドルの上方には、1.3850~1.3900ドルの長期的な注目ゾーンがある。このゾーンは、2020年の取引で上昇できなかった安値のグループで、その後ここ1年のあいだに2度にわたってレジスタンスエリアになっている。
米ドル/カナダドル週足チャート
チャート作成: James Stanley、Tradingviewの米ドル/カナダドル
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