ドル円は大きく下落。1ドル=152.26円からスタートすると、週初に152.38円まで小幅に上昇したがこのレベルで上値が抑えられ反落、151.25円をレンジ下限として水曜日まで横ばい推移が続いた。ただ日本の長期金利上昇が続き円買いが優勢の展開で、木曜にドル円の下落に勢いがつき、支えられていた151.25円をクリアに下抜け。NY時間に発表された米国の新規失業保険申請件数などが小幅に予想を下回る結果となったことも嫌気され149.40円まで下落。金曜日は植田日銀総裁が急激な金利上昇には国債買入で対応する趣旨の発言をしたこともあり150.74円まで反発したが、NY時間に発表された米国2月PMIの特にサービス業の悪化(52.9→49.7)に反応してドル売りが強まり、ドル円は強く売られ148.93円を記録、149.30円で週末を迎えた。
ユーロは小幅に下落。1ユーロ=1.0488ドルからスタートすると、米露主導の停戦シナリオを嫌気し上値の重い展開。水曜日にはトランプ大統領が自身のSNSでウクライナのゼレンスキー大統領のことを「独裁者」と批判し「早く行動しないと国(ウクライナ)が失われる」と発言したこともあり、1.0401まで下落した。ただその後は木曜日に発表された米国経済指標がやや弱くユーロの買い戻しが優勢になるとウクライナのゼレンスキー大統領が安全保障について米国と協議し「最も迅速で建設的な方法を提案した。」と発言したことなども好感され1.05台を回復。ただ週末に掛けてはドイツ総選挙を控えて手仕舞い売りが優勢となり1.0462でクローズ。
小幅にドル安、人民元高。1ドル=7.2588人民元からスタートすると、週初はドル買いが優勢で水曜日のロンドン時間に7.2932の今週高値を記録。ただ日本円買いが強まりドル円が150円丁度を割り込む展開となるなか、その後は人民元の買い戻しが優勢で木曜日のNY時間に7.2314の今週安値を記録。週末は小幅に買い戻され7.2521でクローズ。落ち着いた値動きとなっている。
※通貨騰落率を可視化し、現在の「相場のテーマ」の推測に役立てています
引き続き他先進国に対するドル安の流れが継続するか!?
週明けはドイツ総選挙を、その後はロシアによるウクライナ侵攻の行方を注意深く見守っていく時間帯。特にユーロを中心に反応を伺っていくことで相場のヒントを得られるだろう。
米国の関税政策が相場の全体的なムードに水を差している印象。クロス円の過度な上昇期待はしない方が無難。
想定レンジ:147.00~150.70
下落が継続するかが週明けの焦点。植田日銀総裁より長期金利上昇局面では国債買い入れオペを増やすとの発言が伝わっており、実際に動いてくるとインパクトがあるので意識しておきたい。
想定レンジ:EUR/USD 1.0250~1.0650
ドイツ総選挙、米露主導の停戦シナリオなど複雑に絡みあっている。状況を見極める時間帯と考えている。
想定レンジ:USD/CNH 7.14~7.31
DeepSeekなど中国AI産業への期待から人民元を買う材料が出始めてきている。元高へと値を戻すか、注目して見ていきたい。
ロシア、日本祝日
06:45 ニュージーランド10-12月期四半期小売売上高(前期比)
14:00 シンガポール1月CPI
18:00 ドイツ2月IFO企業景況感指数
19:00 ユーロ圏1月HICP(改定値)
ロシアによるウクライナ侵攻から3年
韓国中銀、金融政策決定会合
08:50 日本1月企業向けサービス価格指数
16:00 ドイツ10-12月期国内総生産(GDP、改定値)
23:00 米国10-12月期四半期住宅価格指数(前期比)
23:00 米国12月住宅価格指数
23:00 米国12月ケース・シラー米住宅価格指数
24:00 米国2月リッチモンド連銀製造業指数
24:00 米国2月消費者信頼感指数
インド祝日
09:30 オーストラリア1月CPI
14:00 日本12月景気一致指数(改定値)
14:00 日本12月景気先行指数(改定値)
16:00 ドイツ3月GFK消費者信頼感調査
16:45 フランス2月消費者信頼感指数
21:00 米国MBA住宅ローン申請指数
24:00 米国1月新築住宅販売件数
09:30 オーストラリア10-12月期民間設備投資(前期比)
16:45 フランス2月PPI
17:00 スイス10-12月期国内総生産(GDP)
19:00 ユーロ圏2月消費者信頼感(確定値)
19:00 ユーロ圏2月経済信頼感
22:30 カナダ10-12月期四半期経常収支
22:30 米国10-12月期実質国内総生産(GDP、改定値)
22:30 米国1月耐久財受注
22:30 米国前週分新規失業保険申請件数
24:00 米国1月住宅販売保留指数
08:30 2月東京都区部CPI
08:50 日本1月鉱工業生産
08:50 日本1月小売業販売額
08:50 日本1月百貨店・スーパー販売額
08:50 日本前週分対外対内証券売買契約等の状況
14:00 日本1月新設住宅着工戸数
16:00 スウェーデン10-12月期国内総生産(GDP)
16:00 トルコ10-12月期国内総生産(GDP)
16:45 フランス1月消費支出
16:45 フランス2月CPI
16:45 フランス10-12月期国内総生産(GDP、改定値)
17:55 ドイツ2月失業率
19:00 日本外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
19:30 インド10-12月期国内総生産(GDP)
22:00 ドイツ2月CPI
22:30 カナダ10-12月期国内総生産(GDP)
22:30 カナダ12月月次GDP
22:30 米国1月個人所得
22:30 米国1月個人消費支出(PCEデフレーター)
22:30 米国1月卸売在庫
23:45 米国2月シカゴ購買部協会景気指数
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