12日は米長期金利上昇、ドル円が急上昇。
152.50円で東京早朝を迎えると、小幅に下落し当日の安値である152.39円を記録。その後は東京仲値にかけて上昇し153.20円を突破すると、東京午後にかけて153.70円台まで上値を伸ばした。特段の追加材料がない中でほとんど押し目なく上昇が続いたことが印象的であった。
ロンドン時間は153.88円まで上値を伸ばしたのち、米国1月CPIの発表を控えて153.50円を挟んでの推移が続いた。
22:30に米国1月CPIが発表され前年同月比+3.0%、前月比+0.5%、食品とエネルギーを除くコア指数が前年同月比+3.3%、前月比+0.4%と予想を上振れた。これを受け米長期金利が4.65%を超える水準まで急騰、ドル円は154.35円付近まで急上昇した。
24時頃にはトランプ米大統領が、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、ウクライナでの戦争を終結させるための協議を開始することで合意したと述べたことが伝わり、全体的にリスクオンムードへと傾いた。
その後に下院金融サービス委員会でパウエルFRB議長の証言が行われ「しばらくは引き続き制約的な政策を維持したい」と発言したことが伝わると当日の高値である154.80円を記録した。ただこのレベルでは売りが優勢となり、154.41円でNYクローズを迎えた。
同日、日本政府は米国による鉄鋼・アルミニウムへの関税措置について除外を申請した。
またトランプ米大統領は自身のSNSに「金利は引き下げられるべきだ、金利は関税と密接に関係している」と投稿した。
08:50 日本1月国内企業物価指数
09:01 英国1月RICS住宅価格指数
16:00 ドイツ1月CPI(改定値)
16:00 英国12月月次GDP
16:00 英国10-12月期(GDP、速報値)
16:00 英国12月鉱工業生産
16:00 英国12月製造業生産指数
16:00 英国12月商品貿易収支
16:00 英国12月貿易収支
16:30 スイス1月CPI
19:00 ユーロ圏12月鉱工業生産
22:30 米国1月PPI
22:30 米国前週分新規失業保険申請件数
米国1月CPIを受けドル円は急上昇。直近の下落の起点となった154.00円を回復している。
上昇する場合には、まずは現在の154円台を維持できるか、次に上値が重かった155.50円を突破するかがポイント。一方で下落に転じる場合には、まずは154.00円割れの時間帯がどれだけ長く続くかがポイント。154.00円を挟んでの推移となる可能性もあるので、様々なシナリオを想定してトレードに臨みたいところ。
レジスタンス:155.50円158.88円、160.00円
サポート: 151.50円、150.00円、148.65円
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