東京早朝を157.19円で迎えると、東京仲値にかけて大きく上昇。午前10時前には157.80円を突破した。しかしこのレベルでは利益確定の売りに押され、東京午後、ロンドン時間にかけては157.65円を中心に推移した。
なお、午前11時頃に植田日銀総裁が、全国銀行協会の新年賀詞交歓会にて「経済・物価の改善が続けば、利上げをして緩和度合いを調節する」と発言したと報じられたが、相場への影響は限定的となった。
ロンドン時間はじり高の展開となり、当日の高値となる157.96円を記録。その後、一部メディアが「米国当局が関税対象範囲の限定を検討している」と報じ、米インフレ懸念が薄れたことにより、ドル円は急落、当日の安値となる156.24円を記録した。しかしその後にトランプ氏が自身のSNSで「関税政策の縮小は事実でなく、フェイクニュース」と発言したことによりドル円は急反発。157.30円を再び突破する荒い展開となった。
NY時間は特段材料のない中、底堅い展開となり157.50円付近でのもみあいが続き、157.64円で東京早朝を迎えている。
また同日、ドイツ12月PMIが上方修正されたことやドイツ12月CPIが発表され、前月比+0.4%、前年同月比+2.6%となり、特に前月比で強い伸びを見せたことからユーロ高が進行した。
またクックFRB理事は、ミシガン大学のカンファレンスにて「長期的には、政策金利のより中立的な水準への移行が適切」「労働市場は均衡が取れており、インフレの要因ではない」と発言した。
その他、カナダのトルドー首相が辞意を表明し、カナダドルが大きく変動する場面が見られた。
08:50 日本12月マネタリーベース
09:01 英国12月BRC小売売上高調査
16:30 スイス12月CPI
16:45 フランス12月CPI
18:30 英国12月建設業PMI
19:00 ユーロ圏11月失業率
19:00 ユーロ圏12月HICP
22:30 米国11月貿易収支
24:00 米国11月JOLTS求人件数
24:00 米国12月ISM非製造業景況指数
ドル円は、引き続き横ばいで推移が続いている。本日発表の米国12月ISM非製造業景況指数など経済指標や、トランプ氏の発言による急な変動に注意したい。
156.00円から158.00円手前での変動が続いているため、158円台にしっかりと乗せるかが1つの焦点。急上昇し、160.00円を突破する場合には為替介入を警戒しておきたい。
レジスタンス:160.00円、162.00円
サポート:156.00円、148.15円
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