ドル安、円高
ドル円は大きく下落。トランプ次期大統領が、政権の貿易・経済政策をより穏やかな方向に導くとの見方がある「スコット・ベッセント氏」を次期財務長官に指名すると発表したことで、米長期金利が低下、先週末の終値である154.76円から、週明けギャップダウンして154.17円で寄り付き。反発する時間帯も見られたが、次第に上値が重くなった。火曜日にはトランプ次期米大統領が、自身のSNSを通じて、メキシコとカナダからの全ての輸入品に25%の関税を課し、中国からの輸入品に追加で10%の関税を課すと表明すると、154円丁度を割り込み下落。同日のNY時間に発表されたFOMC議事要旨において、「より緩やかに中立的な政策スタンスに向けて移行していくことが適切であろう」と記載があり153.50円のサポートレベルを下抜けると下落のスピードが加速した。水曜日の東京時間に153円丁度を明確に割り込むと、ロンドン時間には151.22円を記録、NY時間には一時150.46円まで急落した。その後は152円丁度まで反発する時間帯も見られたが、週末にかけて円高が加速。150円丁度を割り込み、149.47円を記録したのち、149.76円で週末を迎えた。
ユーロは反発。米国次期財務長官の指名を受けて、先週末の終値である1ユーロ1.0421ドルから、週明けギャップアップして1.0482で寄り付き。米長期金利低下、ドル安の流れが強まるなか、ユーロはじり高の展開。直近のレジスタンスである1.0520レベルで何度か跳ね返されたが、水曜日のドル円急落のタイミングで1.0520をクリアに上抜けると、その後はじり高の展開が続いた。金曜日のロンドン時間に1.0597の今週高値を記録したのち、1.0576でクローズ。
小幅にドル高、人民元安。米国次期財務長官の指名を受けて、先週末の終値である1ドル=7.2595人民元から、週明けギャップダウンして7.2427で寄り付き。火曜日にトランプ次期米大統領が、中国からの輸入品に追加で10%の関税を課すと表明すると人民元売り、ドル買いが強まり7.2659を記録。ただその後は米長期金利低下、ドル安の流れが強まるなかでじり安の展開となり、金曜日に7.2282まで下落したのち、7.2496まで買い戻されて週末を迎えた。
ドル売り優勢(162/196ヵ国)
クロス円は全面的に売られた
※通貨騰落率を可視化し、現在の「相場のテーマ」の推測に役立てています
今週は米国の、複数の重要経済指標発表を控えており、それらの結果次第でドル買い、ドル売りの趨勢が決まるだろう。特に労働市場に関する指標に注目が集まっており、内容をしっかり確認しておく必要がある。
波乱要因としてはロシア、ウクライナ情勢で引き続き何が起こるか分からないので、警戒して戦況を見守っておきたい。
想定レンジ:148.00~152.00
先週は損切注文を巻き込んで下落しているため、引き続き急落を警戒しておきたい。ただ今週は米国経済指標次第になると思うので、下がったところでは相応に押し目買いが見られるようにも思う。ある程度、拮抗した動きになるのではないだろうか。
想定レンジ:EUR/USD 1.0370~1.0670
米国経済指標がしっかりしていれば、ユーロは売られやすいだろう。またロシア、ウクライナ情勢を嫌気して売りが先行するシナリオもあり得そうだ。
想定レンジ:USD/CNH 7.17~7.37
米国経済指標がしっかりしていれば、素直にドル高に振れやすいだろう。中国の広範な景気刺激策発表に端を発した人民元の買い圧力は和らいできおり、且つ人民元の国際決済比率が低下していることから人民元安が一段と進む可能性も十分にありそうだ。
2日
08:50 日本7-9月期法人企業統計調査
10:45 中国11月Caixin製造業PMI
17:50 フランス11月製造業PMI(改定値)
17:55 ドイツ11月製造業PMI(改定値)
18:00 ユーロ圏11月製造業PMI(改定値)
18:30 英国11月製造業PMI(改定値)
19:00 ユーロ圏10月失業率
23:45 米国11月製造業PMI(改定値)
24:00 米国11月ISM製造業景況指数
24:00 米国10月建設支出
3日
08:50 日本11月マネタリーベース
09:01 英国11月BRC小売売上高調査
09:30 オーストラリア7-9月期経常収支
16:00 トルコ11月CPI
16:30 スイス11月CPI
18:30 南ア7-9月期GDP
21:00 ブラジル7-9月期GDP
24:00 米国10月JOLTS求人件数
4日
ポーランド中銀、金融政策決定会合
09:30 オーストラリア7-9月期GDP
10:45 中国11月Caixinサービス部門PMI
17:50 フランス11月サービス部門PMI(改定値)
17:55 ドイツ11月サービス部門PMI(改定値)
18:00 ユーロ圏11月サービス部門PMI(改定値)
18:30 英国11月サービス部門PMI(改定値)
19:00 ユーロ圏10月PPI
21:00 米国MBA住宅ローン申請指数
22:15 米国11月ADP雇用統計
23:45 米国11月サービス部門PMI(改定値)
23:45 米国11月総合PMI(改定値)
24:00 米国11月ISM非製造業景況指数
24:00 米国10月製造業新規受注
28:00 米地区連銀経済報告
5日
08:50 日本前週分対外対内証券売買契約等の状況
16:00 スウェーデン11月CPI
16:00 ドイツ10月製造業新規受注
16:45 フランス10月鉱工業生産
18:00 南ア7-9月期四半期経常収支
18:30 英国11月建設業PMI
19:00 ユーロ圏10月小売売上高
21:30 米国11月チャレンジャー人員削減数
22:30 米国10月貿易収支
22:30 米国前週分新規失業保険申請件数
6日
08:30 日本10月毎月勤労統計調査
08:30 日本10月全世帯家計調査
13:30 インド中銀、金融政策決定会合
14:00 日本10月景気先行指数
14:00 日本10月景気一致指数
16:00 ドイツ10月鉱工業生産
16:00 ドイツ10月貿易収支
16:45 フランス10月貿易収支
16:45 フランス10月経常収支
19:00 ユーロ圏7-9月期GDP(確定値)
22:30 カナダ11月新規雇用者数
22:30 米国11月雇用統計
24:00 米国12月ミシガン大学消費者態度指数
29:00 米国10月消費者信用残高
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