29日は米長期金利の低下と日銀の政策修正観測でドル円が大きく下落。
東京早朝を151.56円で迎えると、8:30に発表された11月東京都区部CPIにおいて総合が前月比+0.5%、前年同月比+2.6%、コアが前月比+0.5%、前年同月比+2.2%と、特に前月比で強い伸びが見られた。これを受けて日銀が早期に政策修正に舵を切るのではないかという見込みから150円丁度を割り込んだ。
その後は150円丁度を挟んでの推移が続いたが、ロンドン入りにかけて149.54円まで安値を更新。ただこのレベルでは買い戻しも見られ、再び150円丁度を挟んでの展開が続いた。なおインフレを示すユーロ圏11月HICPが発表され、前年同月比で総合が+2.3%、コアが+2.7%となったが、概ね予想通りの数値で相場への影響は限定的に留まった。
NY時間に入ると、ドル円は上昇。ロンドンフィキシングを通過し一時150.50円を上回ったものの、その後に日本経済新聞の取材記事として植田日銀総裁が「一段の円安はリスクが大きい」との認識を示した。場合によっては政策変更で「対応しないといけなくなる」と強調したことで149.47円まで急落、149.71円で週末を迎えた。
なお週末にトランプ次期米大統領が自身のSNSにてBRICS諸国に対し、「貿易などで米ドルの代わりに使用する新たな通貨を創設しないという確約を求める」と述べ、「脱ドル化を進めれば100%の関税賦課も辞さない」考えを示した。
08:50 日本7-9月期法人企業統計調査
10:45 中国11月Caixin製造業PMI
17:50 フランス11月製造業PMI(改定値)
17:55 ドイツ11月製造業PMI(改定値)
18:00 ユーロ圏11月製造業PMI(改定値)
18:30 英国11月製造業PMI(改定値)
19:00 ユーロ圏10月失業率
23:45 米国11月製造業PMI(改定値)
24:00 米国11月ISM製造業景況指数
24:00 米国10月建設支出
引き続きドル安、円高が続いており、急落を警戒しておきたい。
150.00円より下は目立ったサポートはないが、9月安値139.56円、11月高値156.74円の半値戻しが148.15円であり、ここを1つの目安として考えても良いだろう。
レジスタンス: 156.75円
サポート:148.15円、140.00円
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