21日の日経平均株価は続落、前日比▲326.17円、▲0.85%となる38,026.17円で大引け。
日経平均株価は前日の終値より1円高い38,353円で寄り付き。ロシア、ウクライナ情勢がよりいっそう緊迫化し、且つ日本の長期金利が上昇へと転じるなか、序盤から売りが強まり前場のうちに一時38,000円を割り込んだのち38,047円で前場クローズ。後場に入っても上値重く推移し、37,945円まで安値を更新したのち38,026円で大引け。
ブルームバーグによれば、植田日銀総裁は、「現時点で会合の結果を予測するのは不可能だ」と指摘。その上で、次回会合が開かれる12月に向けて「まだ1カ月程度ある。それまでの期間に非常に多くのデータや情報が利用可能となるだろう」と述べた。大引けに近い時間帯で、日経平均株価への影響は限定的に留まったものの、外国為替市場では円の買い戻しが進んだ。
当日は金利上昇をうけて銀行株が支えられたものの、全体では幅広い業種に売りが広がった。個別の大型株ではファーストリテイリングが▲105.6円、アドバンテストが▲41.0円、とそれぞれ日経平均株価を押し下げた。
※上記数値は日経平均株価への寄与度
なお中国株式市場は概ね横ばい推移。上海総合が+0.07%、CSI300が+0.09%、香港のハンセン指数が▲0.07%となった。
また日経平均株価CFDは今朝6:00頃に38,209円で取引されており本日の東京株式市場は小幅に上窓を開けて寄り付きそうな状況となっている。
21日の米国株式市場では幅広い業種に買いが広がった。
前日にウクライナ軍がロシア領内の軍事目標に対し、英国製の長距離ミサイル「ストームシャドー」を初めて発射。そして当日はロシアがウクライナに対して新型の中距離弾道ミサイルを攻撃に使用したことからリスクオフムードが広がった。
SP500指数は前日終値より24ドル高い5,941ドルで寄り付き。NY午前は売りが優勢で5,887ドルまで大きく下落したが、NY午後にかけては力強く上昇し5,963ドルを記録したのち、5,949ドルで引けた。22:30に発表された米国前週分新規失業保険申請件数が21.3万件としっかりした数値であったことに加えて、エヌビディアの好調な決算を確認したことが追い風となった。
当日は公益事業が+1.75%、金融が+1.27%、一般消費財が+1.24%、工業が+1.23%、素材が+1.20%と上昇しており、特にDow30が大きく上昇。ただ米司法省と複数の州当局がグーグルの独占解消に向け、インターネット閲覧ソフト「クローム」の売却命令を求めたようで、独占禁止が意識され、グーグルが▲4.74%、アマゾンが▲2.22%と大きく下落した。一方で同業種の他企業は値上がりしている。
なおロイターによれば、ロシアのプーチン大統領は国民向けの演説で、「ロシア・ウクライナ戦争は世界規模の紛争にエスカレートしつつある」と述べ、ロシアは反撃する可能性があると警告した。
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