18日の日経平均株価は下落、前日比▲422.06円、▲1.09%となる38,220.85円で大引け。
先週末の外国為替市場で日本円の買い戻しが進むなか、日経平均株価は時間外で下落、前日の終値より383円安い38,260円で寄り付き。序盤に38,150円まで下落したが、植田日銀総裁が名古屋の金融懇親会にて、「金融緩和の度合いの調整を実際にどのようなタイミングで進めていくかは、あくまで、先行きの経済・物価・金融情勢次第です。」と発言したことに対して市場は円売り、株買いで反応、38,548円まで買い戻されたのち、38,315円で前場クローズ。
なお植田日銀総裁は先行きの金融政策運営について「経済・物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えています。」とも述べており、基本的には従来の見解を踏襲している。ただし、次回の会合における利上げを示唆するには至らなかった点に市場は反応したものと思われる。
後場は38,250円を挟んで上下に50円ずつの小動きに終始、やや上値重く38,221円で大引け。引き続き日本の長期金利が上昇していることが株価指数の上値を抑えている印象。
当日は幅広い業種で売りが優勢になったが、特に医薬品の下げが目立った。米国のトランプ次期大統領が、反ワクチン派で知られるロバート・F・ケネディ・ジュニア氏を保健福祉省のトップに指名したことから、日米ともに医薬品業界の株価が下落している。個別の大型株では中外製薬が▲70.4円、ファーストリテイリングが▲69.2円、ソフトバンクグループが▲36.7円、東京エレクトロンが▲35.0円とそれぞれ軟調に推移した。
※上記数値は日経平均株価への寄与度
なお中国株式市場はまちまちの推移。上海総合が▲0.21%、CSI300が▲0.46%、香港のハンセン指数が+0.77%となった。
また日経平均株価CFDは今朝6:00頃に38,328円で取引されており本日の東京株式市場は小幅に上窓を開けて寄り付きそうな状況。
18日の米国株式市場は半導体やハイテクが株価を牽引。
SP500指数は前日終値より3ドル高い5,873ドルで寄り付き。序盤に5,866ドルまで値を下げたが、その後は米国債に買いが広がり、米長期金利が低下する展開となるなかで上昇へと転じ、同指数はNY午前のうちに5,908ドルを記録。NY午後は売りが優勢になったものの、底堅く推移し5,894ドルでクローズ。
当日は通信サービスが+1.04%とSP500指数の上昇を牽引。その他、エネルギーが+1.06%、一般消費財が+0.85%、金利低下を好感した不動産が+0.84%とそれぞれ上昇した。ただし工業は▲0.17%となっており、ダウ工業株30種平均指数は小幅にマイナスで引けた。個別の大型株ではテスラが+5.62%と好調、その他グーグルが+1.63%、アップルが+1.34%、AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセス)が+2.99%とそれぞれ上昇している。
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