11月17日版 先週の為替相場サマリー

先週の為替相場サマリー

ドル高が進行

USD/JPY

ドル円は上昇。1ドル＝152.66円からスタートすると、注目の集まった総理大臣指名選挙で自民党の石破氏が首相に選出されると153.80円まで円売りが進んだ。火曜日には一部の調査会社が「米国議会選挙において共和党が下院でも過半数を維持することが確実になった」と報じ米長期金利が上昇、ドル買いが強まり154.90円まで上昇。水曜日～金曜日の早朝にかけてはパウエル議長を含むFRBメンバーから今後の利下げに慎重な姿勢が示されるなかで一段とドル買いが強まり156.75円を記録。ただし週末に掛けては為替介入警戒感からか売りが優勢となり、154.35円まで値を下げた。急ピッチで上昇していこともあり、その反動も小さくなかった。

EUR/USD

ユーロは大きく下落。1ユーロ＝1.0713ドルからスタートすると、月曜日ロンドン時間からユーロ売り、ドル買いが優勢で、早々に1.07丁度を割り込むと1.06台前半まで下落。水曜日のNY時間にはＮＢＣ（ナショナル・ブロードキャスティング・カンパニー）やＣＮＮが「米下院選挙で共和党が多数派を維持する見通しとなった」と報じると、1.06丁度をクリアに割り込み、木曜日のロンドン時間には今週の安値となる1.0497を記録した。その後は米国の新規失業保険申請件数や、米国10月小売売上高など指標をこなしながら上下動、1.0541で週末を迎えた。

USD/CNH

ドル高、人民元安。1ドル＝7.1995人民元からスタートすると、ドル円に連れた動きで7.22を突破。火曜日には一部の調査会社が「米国議会選挙において共和党が下院でも過半数を維持することが確実になった」と報じ米長期金利が上昇、ドル買いが強まり7.25台まで上昇した。水曜日には下押しする場面も見られたが、FRBメンバーより慎重な利下げ姿勢が示されるなかで木曜日のロンドン時間に7.2666の今週高値を記録。週末は急ピッチのドル高の反動か、ドル売りが優勢となり7.2378まで値を下げてクローズ。

先週の世界の通貨強弱

ドル買いが優勢（157/196ヵ国）

クロス円は通貨によってまちまち

※通貨騰落率を可視化し、現在の「相場のテーマ」の推測に役立てています

• 先週の主要通貨における強弱は右記の通り 米ドル＞人民元＞日本円＞ユーロ＞英ポンド
• 底堅い指標や、米下院選挙の結果をうけて、米長期金利上昇、ドル高の流れが継続している。
• 日本の長期金利上昇もあり、日本円が大きく売られているわけではない。

今週の為替相場の注目点

全体

米下院選挙の結果も揃い、やや材料出尽くし感もある中で、ドル高の流れが継続するか。 今週は植田日銀総裁の発言が複数回控えており追加利上げを示唆する可能性もあるため、特に注目して見ておきたい。

USD/JPY

想定レンジ：152.80～156.20

ドル高の流れが続いているものの、植田日銀総裁が利上げを示唆すると円高に振れることも想定されるため、ドル円の展開はやや読みづらい状況。まずは週明け、先週末の下落の流れが続くかどうか、注目。

EUR/USD

想定レンジ：EUR/USD 1.0340～1.0660

ドル高が進んでおり、今週も継続する場合にはユーロドルは下落しやすいだろう。基軸通貨性を有する通貨として、直近の安値圏ではある程度の買いが見られるか注目したい。

USD/CNH

想定レンジ：USD/CNH 7.13～7.37

中国の広範な景気刺激策発表に端を発した人民元の買い圧力は徐々に和らいできている印象。ドルが強い場合には素直に上昇しやすい通貨ペアだろう。

今週の注目イベント

18日

メキシコ祝日

10:05　植田総裁が金融懇親会にて挨拶（名古屋）

08:50　日本9月機械受注

19:00　ユーロ圏9月貿易収支

24:00　米国11月ＮＡＨＢ住宅市場指数

30:00　米国9月対米証券投資

19日

未定    植田総裁、記者会見

09:30　オーストラリア中銀（ＲＢＡ）、金融政策会合議事要旨公表

18:00　ユーロ圏9月経常収支

19:00　ユーロ圏10月ＨＩＣＰ（改定値）

22:30　カナダ10月ＣＰＩ

22:30　米国10月建設許可件数

22:30　米国10月住宅着工件数

20日

ブラジル祝日

08:50　日本10月貿易統計

16:00　ドイツ10月ＰＰＩ

16:00　英国10月ＣＰＩ

16:00　英国10月小売物価指数

17:00　南ア10月ＣＰＩ

19:00　ユーロ圏9月建設支出

21:00　米国ＭＢＡ住宅ローン申請指数

21日

南ア中銀、金融政策決定会合

08:50　日本前週分対外対内証券売買契約等の状況

14:10　植田日銀総裁がフランス大使館で講演（パリ・ユーロプラス、ファイナンシャル・フォーラム2024）

16:45　フランス11月企業景況感指数

17:30　香港10月ＣＰＩ

20:00　トルコ中銀、金融政策決定会合

22:30　米国11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

22:30　米国前週分新規失業保険申請件数

24:00　ユーロ圏11月消費者信頼感

24:00　米国10月景気先行指標総合指数

24:00　米国10月中古住宅販売件数

22日

08:30　日本10月全国ＣＰＩ

09:01　英国11月ＧＦＫ消費者信頼感調査

16:00　英国10月小売売上高

16:00　ドイツ7-9月期ＧＤＰ（改定値）

17:15　フランス11月製造業ＰＭＩ

17:15　フランス11月サービス部門ＰＭＩ

17:30　ドイツ11月製造業ＰＭＩ

17:30　ドイツ11月サービス部門ＰＭＩ

18:00　ユーロ圏11月製造業ＰＭＩ

18:00　ユーロ圏11月サービス部門ＰＭＩ

18:30　英国11月製造業ＰＭＩ

18:30　英国11月サービス部門ＰＭＩ

23:45　米国11月製造業ＰＭＩ

23:45　米国11月サービス部門ＰＭＩ