14日は日米長期金利は横ばいも、ドル円は上昇
東京早朝を155.48円で迎えると、株式市場オープン前に155.35円まで下落した後は円売りが強まる展開。東京仲値にかけて上昇へと転じると、午前のうちに156円台を記録。東京午後には156.15円まで上昇した。
ロンドン時間は追加材料なく小動き。156円丁度を挟んでの推移が続いた。
22:30に発表された米国新規失業保険申請件数は21.7万件と予想を下振れ、米国10月PPI(生産者物価指数)は前年同月比で総合が+2.4%、コアが+3.1%、前月比で総合が+0.2%、コアが+0.3%とインフレ鎮静化にやや陰りが見られる内容となった。これをうけて米長期金利は一時4.48%台まで上昇、ドル円も156.20円を記録。
ただその後にクーグラーFRB理事がFRBの責務である物価の安定と雇用の最大化に言及、「物価上昇の勢いが増すのであれば利下げを停止する必要があり、また雇用環境が急速に悪化するのであれば利下げが正当化される」と述べ、FRBが難しいかじ取りを迫られている様子が伝わると一時155.52円まで下落する場面も見られた。
NY午後はパウエルFRB議長の原稿テキストが公表され、好調を維持する米国経済の状況に言及した上で「現在の米国経済からは政策金利を急いで引き下げるシグナルは発しられていないし、慎重に意思決定を行うべきだろう。」「最終的な意思決定は今後のデータやそれらに基づく見通しに応じて行う。」と伝わると、米長期金利の反応は限定的に留まったが、為替はドル買いで反応し156.42円まで上昇、156.28円でNYクローズ。
08:50 日本7-9月期GDP
11:00 中国10月小売売上高
11:00 中国10月鉱工業生産
13:30 日本9月鉱工業生産(確報値)
13:30 日本9月設備稼働率
13:30 日本9月第三次産業活動指数
22:30 米国10月小売売上高
22:30 米国11月ニューヨーク連銀製造業景気指数
22:30 米国10月輸入物価指数
22:30 米国10月輸出物価指数
23:15 米国10月鉱工業生産
23:15 米国10月設備稼働率
24:00 米国9月企業在庫
156円台へと突入しており、引き続き上昇圧力の強い相場と言えるだろう。週末でもあるが、どこまで上値を伸ばすのかが、本日の焦点となる。
レジスタンスの目安が節目の160.00円、年初来高値の162.00円(厳密には161.95円レベル)までない状況で、スルスルと上昇してしまう展開も十分にあり得そうだ。
レジスタンス: 162.00円 サポート:151.50円、140.00円
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