円安が進行、ドルは緩やかに上昇
ドル円は一時153円台まで上昇。1ドル=149.48円からスタートすると、週初こそ149.09円まで下落したものの、その後は買いが優勢。ダラス連銀のローガン総裁、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁、カンザスシティー連銀のシュミッド総裁がそれぞれ「慎重なペースで金利を引き下げるべきだ」との見解を示したこともあり米長期金利が上昇、ドル高が主導する形で151円台を窺う展開になった。水曜日に151円丁度をクリアに突破すると、今度は円売り主導で上昇、週末に控える衆院選で与党が苦戦しそうだという見方が広がると152円丁度を突破、NY時間にかけて153円丁度も突破し153.19円まで急伸した。その後は手仕舞い売りが優勢となり151.46円まで値を下げる時間帯も見られたが、木曜日に発表された米国新規失業保険申請件数や堅調な10月PMIに支えられて反発、152.30円まで値を戻して週末を迎えている。
ユーロは下落。1ユーロ=1.0860ドルからスタートすると、複数のFRB当局者が「慎重なペースで金利を引き下げるべき」と伝えたことからドル買いの勢いが強まり、水曜日のNY時間にかけて今週の安値となる1.0761ドルを記録。その後は木曜日のユーロ圏10月PMIが市場予想と概ね同程度で収まったことや、金曜日のドイツ10月IFO企業景況感指数が市場予想を上回ったことで1.0840ドルまで値を戻した。週末にかけては再度、ドル買いが強まり1.0793まで値を下げてクローズ。
ドル買い優勢。1ドル=7.1180元からスタートすると、週初こそ7.1082まで下落したものの、その後はドル買いの勢いが強まり水曜日の中国基準値(東京仲値に相当)発表のタイミングで今週のドルの高値となる7.1465を記録。その後はドル円につれて7.1163まで下落する場面も見られたが、週末に掛けて買い戻され7.1352でクローズ。目立った中国の追加材料がないなかで、ドル円に連れて動いた1週間となった。
ドル買いが優勢(158/196ヵ国)
クロス円は軒並み上昇
※通貨騰落率を可視化し、現在の「相場のテーマ」の推測に役立てています
今週は雇用統計をはじめ、米国の重要経済指標を確認する時間帯。米大統領選挙を控えているが、投資家センチメントはいまのところ悪くない状況にある。
そうした中で特に①衆議院議員選挙投開票、②米国10月雇用統計、③日銀金融政策決定会合に注目したい。
想定レンジ:150.50~154.50
衆院選の結果次第で円相場のスタート地点は大きく変わりそうな状況。週初は自公が引き続き過半数を占める展開となれば日本円の買い戻しが、過半数を割り込むのであれば日本円の売りが優勢になるのではないかと見ている。日銀会合も控えており、変動の大きな1週間になりそうだ。
想定レンジ:EUR/USD 1.0670~1.0890
米国とユーロ圏の重要経済指標発表を控えており、それら次第になると思うが、今のところユーロを積極的に買う材料には乏しい状況。ユーロ圏にとって明るい材料が出てくるかに注目。
想定レンジ:USD/CNH 7.05~7.20
引き続きドル円につれた動きを想定。ドル円が上昇する展開となれば、ドル人民元も上昇しやすいだろう。
広範な景気刺激策を発表したことから短期的な人民元のインフローが見込める状況で、現在のドルと人民元のパワーバランスは概ね拮抗していると見ている。
28日
衆議院議員選挙投開票(27日)
ニュージーランド祝日
29日
トルコ祝日
08:30 日本9月失業率
08:30 日本9月有効求人倍率
16:00 ドイツ11月GFK消費者信頼感調査
18:30 英国9月消費者信用残高
18:30 英国9月マネーサプライM4
21:30 米国9月卸売在庫
22:00 米国8月住宅価格指数
22:00 米国8月ケース・シラー米住宅価格指数
23:00 米国9月JOLTS求人件数
23:00 米国10月消費者信頼感指数
30日
09:30 オーストラリア7-9月期CPI
09:30 オーストラリア9月CPI
14:00 日本10月消費者態度指数
15:30 フランス9月消費支出
15:30 フランス7-9月期GDP
17:55 ドイツ10月失業者数
17:55 ドイツ10月失業率
18:00 ドイツ7-9月期GDP
18:00 ドイツ7-9月期GDP(季調前)
19:00 ユーロ圏10月消費者信頼感(確定値)
19:00 ユーロ圏10月経済信頼感
19:00 ユーロ圏7-9月期GDP
20:00 米国MBA住宅ローン申請指数
21:00 メキシコ7-9月期GDP
21:15 米国10月ADP雇用統計
21:30 米国7-9月期GDP
21:30 米国7-9月期GDP個人消費
21:30 米国7-9月期コアPCE
22:00 ドイツ10月CPI
23:00 米国9月住宅販売保留指数
31日
インド、シンガポール祝日
08:50 日本9月小売業販売額
08:50 日本9月百貨店・スーパー販売額
08:50 日本9月鉱工業生産
08:50 日本前週分対外対内証券売買契約等の状況
10:30 中国10月製造業PMI
正午頃、日銀金融政策決定会合
14:00 日本9月新設住宅着工戸数
15:30 植田日銀総裁、定例記者会見
16:00 ドイツ9月輸入物価指数
16:00 ドイツ9月小売売上高
16:45 フランス10月CPI
16:45 フランス9月PPI
17:30 香港7-9月期GDP
19:00 ユーロ圏10月HICP
19:00 ユーロ圏9月失業率
19:00 日本外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
20:30 米国10月チャレンジャー人員削減数
21:30 カナダ8月月次GDP
21:30 米国7-9月期単位労働コスト
21:30 米国9月個人所得
21:30 米国9月個人消費支出(PCEデフレーター)
21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
22:45 米国10月シカゴ購買部協会景気指数
1日
10:45 中国10月Caixin製造業PMI
16:00 英国10月ネーションワイド住宅価格
16:30 スイス10月CPI
18:30 英国10月製造業PMI(改定値)
21:30 米国10月雇用統計
22:45 米国10月製造業PMI(改定値)
23:00 米国10月ISM製造業景況指数
23:00 米国9月建設支出
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