ドル高
ドル円は小幅に上昇。1ドル=149.13円からスタートすると、週初は主要国の株価指数が上昇する中で上値を試す展開となり149.98円を記録。ただこのレベルで上値が抑えられると火曜日の北米時間に発表された10月NY連銀製造業景気指数が弱く、且つカナダ9月CPIがインフレ鈍化を示したことで米長期金利が低下、ドル円は今週の安値となる148.85円まで下落した。その後は再び買いが優勢の展開で、木曜日に発表された米国9月小売売上高がしっかりした数値となったことでドル円は節目の150円丁度を突破、150.32円を記録。ただ週末にかけてはクロス円の売りに圧されて149.52円まで値を戻してクローズ。
ユーロは下落。1ユーロ=1.0974ドルからスタートすると、木曜日にECB理事会を控えて週初から上値の重い展開が続いた。火曜日にはドイツとユーロ圏の10月ZEW景況感指数が発表され改善の兆しが見られたことから小幅に買い戻される時間帯もあったが、次第に売りが優勢になり1.0900をクリアに下回ると1.0860レベルでECB理事会を迎えた。大方の予想通りECBは0.25%の利下げを決定。ラガルドECB総裁は次回以降の理事会における追加利下げを意図的には匂わせなかったものの、市場参加者は金融政策の決定報告書や同総裁の記者会見の内容からユーロ売りで反応、1.0812の今週安値を記録した。週末にかけては買い戻されて1.0866で週末を迎えている。
ドル買い優勢。1ドル=7.0785元からスタートすると、じり高の展開。火曜日の北京時間に節目の7.1000を上抜けると上昇の勢いが加速し7.14台まで上昇した。水曜日、木曜日は7.1300を中心とした推移となったが、金曜日に発表された中国7-9月GDPが前期比+0.9%、前年同月比+4.6%と予想を上回ったことや、9月小売売上高、鉱工業生産がしっかりした数値で人民元の買い戻しが優勢となり、7.1180まで値を戻してクローズ。
ドル買い優勢(152/196ヵ国)
クロス円は軟調な推移が目立つ
※通貨騰落率を可視化し、現在の「相場のテーマ」の推測に役立てています
11月1~2週目に米国大統領選挙を控えて、ドルの買い戻しが継続するか?
今週は①IMF、世銀、BRICSなどの国際会議、②衆議院選挙が予定されており、指標よりも、要人発言や政局の変化に注目が集まるだろう。
想定レンジ:147.80~150.80
追加材料を探る時間帯。円金利がじわりと上昇している中で、今週は金曜日に発表予定の日本10月東京都区部CPIに注目が集まりそうだ。
想定レンジ:EUR/USD 1.0760~1.0960
ユーロを積極的に買う材料には乏しいため大きな上昇は見込めないだろう。今週はECBラガルド総裁や、BOEベイリー総裁の発言に注目。
想定レンジ:USD/CNH 7.00~7.19
ドルと人民元のパワーバランスは概ね拮抗していると見るが、上値の重さも感じられるため今週は人民元買い優勢で見る。今週はBRICS会議も控えており、中国にとって好材料が出てくる可能性もある。
21日
IMF・世界銀行年次総会(ワシントン、26日まで)
15:00 ドイツ9月PPI
23:00 米国9月景気先行指標総合指数
22日
BRICS首脳会議(ロシア西部、24日まで)
17:30 香港9月CPI
22:25 英国ベイリーBOE総裁、発言(ブルームバーグ・グローバル・レギュラトリー・フォーラム)
23:00 米国10月リッチモンド連銀製造業指数
23日
14:00 シンガポール9月CPI
17:00 南ア9月CPI
20:00 米国MBA住宅ローン申請指数
22:45 カナダ中銀(BOC)、金融政策決定会合
23:00 ユーロ圏10月消費者信頼感
23:00 米国9月中古住宅販売件数
23:00 ユーロ圏ラガルドECB総裁、発言(G20財務相、中銀総裁会合)
27:00 米国米地区連銀経済報告
29:30 英国ベイリーBOE総裁、発言(G20財務相、中銀総裁会合)
24日
08:50 日本前週分対外対内証券売買契約等の状況
15:45 フランス10月企業景況感指数
16:15 フランス10月製造業PMI
16:15 フランス10月サービス部門PMI
16:30 ドイツ10月製造業PMI
16:30 ドイツ10月サービス部門PMI
17:00 ユーロ圏10月製造業PMI
17:00 ユーロ圏10月サービス部門PMI
17:30 英国10月製造業PMI
17:30 英国10月サービス部門PMI
21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
22:45 米国10月製造業PMI
22:45 米国10月サービス部門PMI
22:45 米国10月総合PMI
23:00 米国9月新築住宅販売件数
25日
08:01 英国10月GFK消費者信頼感調査
08:30 日本10月東京都区部CPI
08:50 日本9月企業向けサービス価格指数
14:00 日本8月景気一致指数(改定値)
14:00 日本8月景気先行指数(改定値)
15:45 フランス10月消費者信頼感指数
17:00 ドイツ10月IFO企業景況感指数
19:30 ロシア中銀、金融政策決定会合
21:30 米国9月耐久財受注
23:00 米国10月ミシガン大学消費者態度指数(確報値)
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