16日は日経平均先物に持ち直しの動き、ドル円は小幅に上昇
東京早朝を149.22円で迎えると、オランダの半導体製造装置メーカー「ASML」の株価急落を受けてリスクオフムードが漂う中、序盤は上値の重い展開。日銀の安達審議委員が香川県の金融経済懇談会で「金融政策が正常化プロセスに入る条件は既に満たしていると考えている。」と伝えると前日の安値とほぼ同水準となる148.88円まで下落した。
ただ同氏は他に「基調的な物価上昇率が目標値である2%を持続的・安定的に実現するまでは、基本的には緩和的な金融環境を維持しつつ、極めて緩慢なペースで政策金利を引き上げていくことが重要である。」といった発言も残しており、日銀の緩和的な金融政策はしばし不変であるという見方も広がったのか、その後は買い戻しが優勢となり早朝の水準を回復した。
ロンドン時間は小動き。英国9月CPI(消費者物価)が発表され前年同月比で総合が+1.7%、コアが+3.2%とそれぞれ前月と比べてインフレ鈍化が確認されたことから英ポンド/日本円が下落。ドル円も連れ安となる局面も見られたが、149.20円レベルでは支えられた。
NY時間は特段の追加材料ない中で当日の上値抵抗となっていた149.40円をクリアに突破。NY午後にかけて149.81円まで上昇したのち149.65円でNYクローズを迎えている。
08:50 日本9月貿易統計
09:30 オーストラリア9月新規雇用者数
13:30 日本8月第三次産業活動指数
15:00 TSMC決算発表
18:00 ユーロ圏8月貿易収支
20:00 トルコ中銀、金融政策決定会合
21:15 ECB、金融政策決定会合
21:30 米国9月小売売上高
21:30 米国10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
21:45 ラガルドECB総裁、定例記者会見
22:15 米国9月鉱工業生産
22:15 米国9月設備稼働率
23:00 米国8月企業在庫
23:00 米国10月NAHB住宅市場指数
29:00 米国8月対米証券投資
再び150円丁度を目指す展開になっている。仮に150円丁度を突破すると、次のレジスタンスとなる151.00円を窺う展開になりそうだ。
一方で昨日、一昨日の安値である148.85円レベルを割り込む場合は下落の勢いが強まりそうな状況で、その際は下方向への警戒を強めておきたい。
レジスタンス: 151.00円、155.00円、162.00円
サポート:140.00円
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