5日の日経平均株価は続落、前日比▲390.52円、▲1.05%となる36,657.09円で大引け。
引き続き米国株式市場が軟調に推移したことや、時間外取引で心理的な節目である37,000円を割り込んで売りが加速したことから、日経平均株価は前日の終値より646円安い36,536円で寄り付き。
序盤は下値を試す展開で36,359円の安値を記録したが、このレベルでは買い戻しが優勢となり一時37,100円まで上昇したのち、36,928円で前場クローズ。日銀の高田審議委員が「物価が見通しに沿って推移するのであれば、もう一段のギアシフトを進める」と述べ、今後の利上げを示唆したが、相場への影響は限定的に留まった。
後場は上値の重い展開で再び36,400円台前半まで下落したのち、36,657円まで値を戻して大引け。
当日は製造業が全体的に弱い。一方で食品や通信などプラスで引けている業種もある。個別の大型株ではファーストリテイリングが▲168.7円、東京エレクトロンが▲55.9円、アドバンテストが▲46.8円、中外製薬が▲31.2円とそれぞれ大きく下落した。
※上記数値は日経平均株価への寄与度
なお日経平均株価CFDは米国株式市場の軟調な推移をうけて今朝7:00頃に37,004円で取引されており本日の東京株式市場は上窓を開けてオープンしそうな状況となっている。
5日の米国株式市場は全体的に軟調な推移。
21:15に発表された米8月ADP雇用統計は民間雇用が+9.9万人と予想を4.6万人下回る弱い数値。これをうけて米長期金利が低下。
SP500指数は前営業日の終値より1ドル安い5,520ドルで寄り付き。23:00に発表された米8月ISM非製造業景況指数は51.5と事前予想を0.4ポイント上振れたことで米長期金利が反発、SP500指数は5,546ドルまで上昇する場面も見られた。
ただその後は景気後退への不安からか売りが優勢でNY午後にかけて5,481ドルまで下落。引けにかけては買い戻され5,503ドルでクローズ。米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が、ニューヨークのエコノミック・クラブで登壇、ブルームバーグによれば「低い税率、少ない規制、低エネルギーコスト、低金利、国境の安全、少ない犯罪を約束する」と述べたもよう。目玉政策は、米国内で製品を生産する企業の法人税率を現在の21%から15%に引き下げるというもので、こうした同氏の発言が少なからず株式市場で好感された印象。
セクター別ではヘルスケアが▲1.39%、工業が▲1.18%、金融が▲1.04%と軟調な推移。一方で通信サービスとITが小幅ながらプラスを維持しており、これがSP500指数を下支えした。個別の大型株ではイーライリリーが▲3.55%、バークシャハザウェイが▲2.85%と弱かった一方で、テスラが+4.90%と続伸、アマゾンが+2.63%、エヌビディアが+0.94%とそれぞれ反発している。
なお石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」は、計画していた供給拡大を2カ月遅らせることで合意したが原油価格の急落を反転させることはできなかった。
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