ドルと人民元の買い戻しが優勢
ドル円は上昇。1ドル=144.24円からスタートすると、週初は先週末の流れを引き継ぎドル安、円高でスタートし143.45円まで下落。ただしここが週のボトムとなり次第に買い戻しが優勢となった。火曜日に日銀が公表した基調的なインフレ率を補足するための2024年7月指標が全て+2.0%を下回ったことも意識されたのか、一時145.18円まで上昇。その後はしばし揉み合い、木曜日に発表された米国4-6月期GDP改定値が+3.0%と0.2ポイントの上方修正、これをうけて市場は米長期金利上昇、ドル高で反応し145.55円まで上値を伸ばした。週末は米7月個人消費支出が発表されおおむね市場予想通りの結果となったが、米長期金利は小幅に反発、ドル円は連れ高となり146.26円まで上昇したのち146.16円でクローズ。
ユーロは下落。1ユーロ=1.1188ドルからスタートすると、1.1202まで上昇したものの、このレベルで上値が抑えられ次第に反落。米長期金利が小幅に反発する流れの中、水曜日に1.1150ドルを割り込むと、木曜日に発表されたドイツ8月CPIでインフレ圧力の急低下が確認され1.1000を下抜け。その後、米4-6月期GDP改定値の上振れをうけて週末にかけて一段とドル買いが強まり1.1044までユーロ安が進行したのち、1.1047でクローズ。
人民元の買いが優勢。1ドル=7.1157元からスタートすると、水曜日のNY時間までは米長期金利につれてドル買いが優勢で7.1407を記録。ただ木曜日の北京時間に大きなフローが発生したか、特段の材料ない中で人民元の買いが強く7.1000を割り込む展開となった。その後も底堅い米経済指標が続く中で、特段の理由なく人民元買いが優勢で7.0710を記録したのち、7.0905でクローズ。ドル安傾向を考慮したドル売り人民元買いの大口フローが発生した可能性が高いと見ている。
ドル買いが優勢(140/196ヵ国)
クロス円は全体的に底堅く推移
※通貨騰落率を可視化し、現在の「相場のテーマ」の推測に役立てています
今週は米国8月の重要指標が多く控えており、米ドルはそれら次第の展開となる。
ただ利下げ局面であり上昇したところは戻り売りが入りやすく、力強い上昇には繋がりにくいだろう。
想定レンジ:144.50~147.50
リスク資産の買い戻しと、日米の金融政策の差を意識した売りが交錯し読みづらい状況が続いている。ただ本格的な上昇が再開するような地合いではないと思うので、上値は限定的に留まるのではないだろうか。
想定レンジ:EUR/USD 1.0940~1.1160
ドイツ&ユーロ圏8月CPIの鈍化をうけて積極的に買う材料が掃けてしまった状況。今週はドル次第の相場となるだろうが、積極的なユーロ買いにはつながりにくいだろう。
想定レンジ:USD/CNH 6.98~7.15
米中金利差に大きく影響をうける通貨ペアで、先行きの金利差縮小期待からドル安、人民元高の継続を想定。肌感覚的な話にはなる大きなフローが出ている可能性を感じており、しばし人民元高方向で見ておく。
2日
米国、カナダ祝日
08:50 日本4-6月期法人企業統計調査
10:45 中国8月Caixin製造業PMI
16:00 トルコ4-6月期GDP
3日
08:01 英国8月BRC小売売上高調査
08:50 日本8月マネタリーベース
10:30 オーストラリア4-6月期経常収支
15:30 スイス8月CPI
16:00 トルコ8月CPI
16:00 スイス4-6月期GDP
18:30 南ア4-6月期GDP
21:00 ブラジル4-6月期GDP
22:45 米国8月製造業PMI(改定値)
23:00 米国8月ISM製造業景況指数
23:00 米国7月建設支出
4日
10:30 オーストラリア4-6月期GDP
10:45 中国8月Caixinサービス部門PMI
18:00 ユーロ圏7月PPI
20:00 米国MBA住宅ローン申請指数
21:30 米国7月貿易収支
22:45 カナダ中銀(BOC)、金融政策決定会合
23:00 米国7月製造業新規受注
23:00 米国7月JOLTS求人件数
27:00 米国米地区連銀経済報告
5日
08:30 日本7月毎月勤労統計調査
08:50 日本前週分対外対内証券売買契約等の状況
15:00 ドイツ7月製造業新規受注
17:30 英国8月建設業PMI
18:00 南ア4-6月期四半期経常収支
18:00 ユーロ圏7月小売売上高
20:30 米国8月チャレンジャー人員削減数
21:15 米国8月ADP雇用統計
21:30 米国4-6月期非農業部門労働生産性(改定値)
21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
22:45 米国8月サービス部門PMI(改定値)
22:45 米国8月総合PMI(改定値)
23:00 米国8月ISM非製造業景況指数
6日
08:30 日本7月全世帯家計調査
08:50 日本8月外貨準備高
14:00 日本7月景気先行指数
14:00 日本7月景気一致指数
15:00 ドイツ7月鉱工業生産
15:00 ドイツ7月貿易収支
15:45 フランス7月鉱工業生産
15:45 フランス7月貿易収支
15:45 フランス7月経常収支
18:00 ユーロ圏4-6月期GDP(確定値)
21:30 カナダ8月新規雇用者数
21:30 米国8月非農業部門雇用者数変化
21:30 米国8月失業率
21:30 米国8月平均時給
本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたものであり、FX、CFD、その他あらゆる金融商品の購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くありません。本文書に記載されている見解や情報は、予告や通知なく変更されることがあります。本文書は、特定の投資目的や背景、特定の受領者の意思などに沿って書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている過去の価格データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供元やそのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・ 支店も、本文書の内容の正確性や完全性についても一切保証しません。本文書の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼したことにより生じた損失についても、当社は一切その責を負いません。
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