ドル安、円安
ドル円は一時149円台を記録も週末に反落。1ドル=146.66円からスタートすると、週初は株式市場のリスクオンムードに連れて一時148円台まで上昇したが、中東情勢が嫌気されて上値を追いきれない展開が続いた。火曜日に発表された米国7月PPIでインフレ鈍化を確認、ドル売りが優勢となり147円台まで押し戻されると、水曜日の東京時間に岸田総理が自民党総裁選への不出馬を表明、このタイミングで今週の安値となる146.08円を記録した。その後は株式市場に連れてじわりと買い戻しが優勢で147円台を回復すると、木曜日に発表された米7月小売売上高が単月の数値で過去最高を記録し149.38円の今週高値を記録。ただ週末にかけては米7月新築住宅関連指標が弱く再びドル売りが強まり147.57円まで下押して引けた。
ユーロは上昇。1ユーロ=1.0915ドルからスタートすると、火曜日に発表された米国7月PPIでインフレ鈍化が確認されドル売りユーロ買いが強まると、節目の1.1000をワンタッチした。水曜日の欧州時間に1.10をクリアに上抜けるとおおむね事前予想通りに落ちついた米7月CPIをこなしながら1.1048まで上昇。木曜日に発表された米7月小売が強く1.0950レベルまで下押す局面も見られたが、週末にかけては再度ドル売りが強まり1.1028まで値を戻して引けた。
小幅にドル売りが優勢。1ドル=7.1704元からスタートすると、週初に7.1970まで上昇したものの、米国7月PPIでインフレ鈍化が確認されドル売りが優勢の展開となり7.1312まで下落。その後は木曜日の米7月小売で反発し7.18台まで回復したものの、週末にかけては米長期金利の低下につれて7.1670でクローズ。人民元単体の材料に乏しく、米指標とそれをうけた米長期金利の変化分を反映する状況になっている。
ドル売りが優勢(153/196ヵ国)
クロス円は軒並み上昇
※通貨騰落率を可視化し、現在の「相場のテーマ」の推測に役立てています
ジャクソンホール会合に注目
米国の過度な利下げ観測の巻き戻しが続くか?それとも利下げを意識したドル安へと回帰するか、パウエル議長の発言に注目が集まる。
株式市場に引き続き持ち直しの動きが見られるかも重要なポイント。ここが継続すればドル円、クロス円はある程度、底堅くなるだろう。
想定レンジ:146.00~149.20
ショックが落ち着いたことで円の買い戻し圧力は弱まっている。一方でドル売り圧力が加わりやすく、現時点で円を積極的に売る材料もないため判断に難しい状況と言える。
想定レンジ:EUR/USD 1.0930~1.1250
基軸通貨性があり、ドルが安くなる局面で素直に買われやすくなっている。ドル次第にはなるが、ドル安の流れが継続すればユーロは素直に買われるだろう。
想定レンジ:USD/CNH 7.00~7.22
上値が重くなってきており、ドル安が続くのであれば素直に下押すだろう。長らく材料難となっているが、頭の片隅では中国政府が何かしらの景気対策を打ってくる可能性についても意識しておきたい。
19日
08:50 日本6月機械受注
23:00 米国7月景気先行指標総合指数
20日
8月の中国最優遇貸出金利(LPR)
10:30 オーストラリア中銀(RBA)、金融政策会合議事要旨公表
15:00 ドイツ7月PPI
16:30 スウェーデン中銀、金融政策決定会合
17:00 ユーロ圏6月経常収支
17:30 香港7月CPI
18:00 ユーロ圏7月HICP(改定値)
18:00 ユーロ圏6月建設支出
20:00 トルコ中銀、金融政策決定会合
21:30 カナダ7月CPI
21日
08:50 日本7月貿易統計
17:00 南ア7月CPI
20:00 米国MBA住宅ローン申請指数(前週比)
27:00 米国FOMC議事要旨
22日
Jackson Hole Economic Policy Symposium(~24日)
韓国中銀、金融政策決定会合
08:50 日本前週分対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
08:50 日本前週分対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
15:00 ノルウェー4-6月期GDP
16:15 フランス8月PMI
16:30 ドイツ8月PMI
17:00 ユーロ圏8月PMI
17:30 英国8月PMI
20:30 ユーロ圏ECB理事会議事要旨
21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
22:45 米国8月PMI
23:00 ユーロ圏8月消費者信頼感
23:00 米国7月中古住宅販売件数
23日
08:01 英国8月GFK消費者信頼感調査
08:30 日本7月全国CPI
14:00 シンガポール7月CPI
15:45 フランス8月企業景況感指数
23:00 米国7月新築住宅販売件数
23:00 米国パウエルFRB議長、発言(at Jackson Hole)
24:00 英国ベイリーBOE総裁、発言(at Jackson Hole)
本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたものであり、FX、CFD、その他あらゆる金融商品の購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くありません。本文書に記載されている見解や情報は、予告や通知なく変更されることがあります。本文書は、特定の投資目的や背景、特定の受領者の意思などに沿って書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている過去の価格データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供元やそのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・ 支店も、本文書の内容の正確性や完全性についても一切保証しません。本文書の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼したことにより生じた損失についても、当社は一切その責を負いません。