24日の日経平均株価は上昇、前日比+208.18円、+0.54%となる38,804.65円で大引け。
寄り付き前に神田財務官が記者団に対し円相場で「過度な変動があった場合には適切な行動をとる」と述べて市場の動きをけん制した。また2024年6月13、14日開催分の日銀金融政策決定会合における主な意見において政策修正の必要性を主張する意見が見られた。
こうした報道をうけて、日経平均株価は前日の終値より99円安い38,497円で寄り付き。その後38,416円まで下値を試したが、次第に買い戻しが優勢となり上下動しながらも38,696円まで反発して前場クローズ。
引き続きドル円レートが1ドル160円を試す展開のなか、後場は一時38,905円まで高値を更新。その後、クローズ間際で利食い売りが優勢となり38,805円で大引け。
業種別では円安の影響をうけて自動車や電気機器など製造業が全体的に底堅く推移。他に医薬品や、食品、通信も前日比プラス。
個別銘柄の日経平均株価への寄与度はTDKが+20.5円、中外薬品+19.7円、ソフトバンクグループが+16.1円、トヨタが+12.4円とそれぞれ好調だった一方、ダイキンが▲11.0円と軟調に推移した。
なお日経平均株価CFDは今朝7:00頃に38,732円で取引されており、25日の東京株式市場は下窓を開けてオープンしそうな状況。
24日の米国株式市場は引き続きIT銘柄で利食い売りが優勢。
SP500指数は前営業日の終値より7ドル安い5,461ドルで寄り付き。
序盤は買い戻しが優勢で5,491ドルまで上昇したが、次第に5,480ドル台で上値が重くなり反落。シカゴ連銀のグールスビー総裁がCNBCとのインタビューで過度な引締めの長期化に伴うリスクについても考える必要があると言った趣旨の発言を行ったこともり、米長期金利は小幅に低下したが、半導体銘柄が大きく売られるなかで次第に下げ幅を拡大した。
NY午後も売りが優勢、特に終盤に大きく売られ5,448ドル台まで安値を更新したのち、5,449ドルで引けた。
セクター別ではITが▲2.07%と引き続き利食い売りが優勢。他に一般消費財が▲0.74%と軟調に推移した。ただその他のセクターは上昇しており、特に原油WTI先物の上昇に連れてエネグリーが+2.73%と好調だった他、公益事業が+1.25%、生活必需品が+1.02%と全体的なリスクセンチメントとしては決し悪くない状況が続いている。
個別の大型株ではエヌビディアが▲6.68%と大幅な下落。他にブロードコムが▲4.00%、クアルコムが▲5.50%と引き続き半導体銘柄が調整地合い。その他にアマゾンが▲1.86%と軟調に推移した。上昇した銘柄ではエクソンモービル+2.97%、ウェルスファーゴ+1.57%などエネルギーや金融が目立った。
①ITセクターの調整はどこまで続くか?直近の3営業日は米国株式市場で主にITセクター、半導体銘柄で利食い売りが優勢となっている。この傾向が続くかどうか注目したい。
②北米の経済指標。本日はカナダ5月CPIや、米国6月消費者信頼感指数、6月リッチモンド連銀製造業指数など複数の指標発表を控えており、景気の全体感を図る上で確認しておきたい。
③日経平均株価は上昇の勢いを取り戻せるか?日本株は米国株と比較して自動車やその他の製造業を中心に低調な推移が続いている。円金利の上昇、国債買入減額など日本株にとって向かい風となる材料も出てきているため、下押しも警戒しておきたい。
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