21日の日経平均株価は小幅に下落、前日比▲36.55円、▲0.09%となる38,596.47円で大引け。
米国IT銘柄に対する売り優勢の流れをうけて、日経平均株価は前日の終値より24円安い38,609円で寄り付き。
序盤は38,796円まで上昇したが、9:50頃には38,600円を割り込む方向感に欠ける展開。その後は追加材料がないなか次第に上値が重くなり、38,627円で前場クローズ。
なお東京時間の午前に日本経済新聞が報じたところによると、米財務省が他国の為替操作を注視する「監視リスト」に日本を加えたことについて、鈴木財務相が閣議後の記者会見で、「米国が日本の為替政策を問題視していることを意味するものではない」と伝えた。
後場に入ると38,532円まで下値を更新したのち、38,596円で引けた。市場の焦点が国債買入減額へと移り小幅に日本の長期金利が上昇するなか、追加で日本株を買う材料に欠けた印象。
業種別では自動車や電気機器など製造業が軟調に推移。日本の経済活動の大きな一角を担っている自動車の不調は、日経平均株価の大きな懸念材料といえるだろう。一方、円金利上昇をうけて銀行や保険は底堅く推移した。
個別銘柄の日経平均株価への影響はソフトバンクグループが▲63.0円、TDKが▲23.8円、信越化学が▲17.5円とそれぞれ弱かった一方、ファーストリテイリングが+52.9円と同指数を支えた。
なお日経平均株価CFDは今朝7:00頃に38,520円で取引されており、24日の東京株式市場は小幅に上窓を開けてオープンしそうな状況。
21日の米国株式市場は引き続きIT銘柄で利食い売りが優勢。
時間外のSP500指数は東京時間まで買い戻しが優勢となったが、ユーロ圏の6月PMIが総じて芳しくなかったこともあり小幅に下落、前営業日の終値より6ドル安い5,467ドルで寄り付き。
その後に発表された米国6月PMIは製造業が51.7、サービス業が55.1と予想比でも絶対値としても強く、米長期金利が4.27%台まで5bpsほど上昇するとSP500指数は当日の安値となる5,452ドルまで下落。イニシャルアクションでは金利上昇に対して機械的に下押しとなったものの景況感が良いことは株にとってもポジティブな材料であることから、その後は買い戻しが優勢になった。
NY正午にかけて買戻しが続き5,478ドルの当日高値を記録。その後は週末でもあり手仕舞い売りが優勢、緩やかに5,467ドルまで下落して引けた。
セクター別ではITが▲0.84%と引き続き利食い売りが優勢。他にエネルギーが▲0.68%、公益事業が▲0.54%と振るわなかった。一方で通信サービスが+0.66%、ヘルスケア+0.30%、不動産+0.27%と上昇しており、まちまちの動きとなっている。
個別の大型株では特に半導体の売りが目立っており、エヌビディアが▲3.22%、ブロードコムが▲4.38%とそれぞれ大きく下落した。またアップルも▲1.04%と軟調に推移。一方でグーグルが+1.89%、アマゾンが+1.60%、マイクロソフトが+0.92%と上昇しており、全体的なリスクセンチメントとしては決し悪くない状況と言える。
①IT銘柄の調整が限定的に留まるか?直近の2営業日は米国株式市場で主にIT銘柄で利食い売りが優勢となっている。この傾向が続くかどうか注目したい。
②日経平均株価は、一段と値を切り下げるか?米国株式市場が好調に推移するなかでも、日本株は自動車やその他の製造業を中心に、全体的に低調な推移が続いている。円金利の上昇、国債買入減額など日本株にとって向かい風となる材料も出てきているため、急な下押しを警戒しておきたい。
③米国のインフレ動向。ここにきて米国のインフレ鈍化、景気減速は鮮明になってきており、早期の利下げが意識され始めている。教科書的にはドル安に振れやすく、米国株は上昇しやすいが、実際のマーケットの反応を継続してモニターしたい。
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