20日は米長期金利上昇、ドル円は159円台を窺う展開
東京早朝を158.09円で迎えると東京仲値(9:55)前後で上下に動きが見られたものの、その後はじわりと上昇し158.20円台まで上昇した。
16:30にスイス国立銀行(中央銀行)が0.25%の利下げを実施し、政策金利を1.25%に設定。ドル円は本イベントに対する警戒感のため上値が抑えられていた印象で、イベント通過後は一段と上値を試す展開となり158.50円台へと値を切り上げた。
その後21:30に発表された米国の経済指標は、いずれも弱い数値。5月の住宅着工件数が年率換算件数127.7万件、前月比▲5.5%、建設許可件数が年率換算件数138.6万件、前月比▲3.8%とそれぞれ弱い結果。また新規失業保険申請件数は23.8万件と多く、6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数は予想を小幅に下回る1.3。これらの結果をうけてイニシャルアクションでは米長期金利が低下、ドル安へと振れたが、次第にレベル感からか米長期金利が反発、ドル高へと振れ、ドル円は上値を試す展開となり158.80円まで上昇。
NY午後もドル円の上昇は止まらず158.95円を記録したのち、158.93円で引けた。
ブルームバーグによると、米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁がミシガン州銀行協会の年次会合で「目標のインフレ率まで低下させるまでにはしばらく時間がかかる」と発言したもよう。また米シカゴ連銀のグールズビー総裁はFOXニュースとのインタビューで、「インフレが5月のように鈍化を続ければ、利下げが可能になる」との考えを示したが、それぞれ市場の反応は限定的に留まっている。
また本日の早朝(NY午後)に米財務省が為替慣行に関する「監視リスト」に日本を追加したと伝わった。
08:01 英国6月GFK消費者信頼感調査
08:30 日本5月全国CPI
15:00 英国5月小売売上高
15:45 フランス6月企業景況感指数
16:15 フランス6月PMI
16:30 ドイツ6月PMI
17:00 ユーロ圏6月PMI
17:30 香港5月CPI
17:30 英国6月PMI
21:30 カナダ4月小売売上高
22:45 米国6月PMI
23:00 米国5月景気先行指標総合指数
23:00 米国5月中古住宅販売件数
①再び強まっている円売り圧力。ドル円は159円台目前まで上昇しており、この流れがどこまで継続するか、また当局の介入は見られるか?本日の最大の焦点と言える。
②米国6月PMI。景気先行指標であり、市場の注目を集める。
④米国のインフレ動向。ここにきて米国のインフレ鈍化、景気減速は鮮明になってきており、早期の利下げが意識され始めている。教科書的にはドル安に振れやすく、米国株は上昇しやすいが、実際のマーケットの反応を継続してモニターしたい。
③日本5月全国CPI。日本の金融政策を占ううえで重要な指標。
上昇の流れは継続、159円台が目前に迫っている。
ここまでくると160円を試しにいくのが自然なように思うが、当局が動いてくる可能性も否定できないため、神経質な値動きになりやすいだろう。
まずはリスク管理を徹底してトレードに臨むのが吉。
レジスタンス: 160.00円
サポート: 153.60円、152.00円
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