14日は引き続き米長期金利低下も、ドル円は小幅に上昇
東京早朝を157.01円で迎えると、日銀会合における金融政策据え置きが意識されたか次第に円売りが優勢となり157.30円レベルまで上昇。
12:30前に日銀は金融政策の据え置きを公表。ただし金額は未定ながら、7月会合において国債買入減額を実施することを決定した。これをうけて市場は円売りで反応、イニシャルアクションで158.00円手前まで上昇したのち、ロンドン入りにかけて158.26円まで上値を伸ばした。
15:30から始まった定例記者会見において、植田日銀総裁は国債買い入れの減額方法や7月利上げ可能性に言及、円安の勢いが削がれた。またフランスの政局変化を嫌気してフランスを中心に欧州株式市場が軟調に推移したことから次第にユーロ売りが強まると、ドル円はユーロ円の下げに連れ安となり、156.80円台まで値を下げる荒い展開となった。
その後は次第に買い戻しが優勢となり157.00円台を回復。NY時間に入り発表された6月ミシガン大学消費者センチメントは65.6と予想を6.5ポイント下回り、且つ期待インフレ率は+3.3%と0.1%上振れたことで、景況感悪化とインフレ圧力が意識される内容であったが、ドル円相場への影響は限定的に留まり、その後も買い戻しが優勢。結局157.43円まで円安が進み、そのままNYクローズ。
なお週末にフランスでマリーヌ・ルペン氏率いる極右政党・国民連合に反対する全国的なデモが行われたもよう。
08:50 日本4月機械受注
11:00 中国5月小売売上高
11:00 中国5月鉱工業生産
18:00 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言(at company Pasqal in Massy, France)
21:15 カナダ5月住宅着工件数
21:30 米国6月ニューヨーク連銀製造業景気指数
①市場のリスクセンチメント。先週末は日銀会合やフランスの政局変化など、様々な追加材料が報じられた。週末を終えて投資家がこれらの材料をどのように消化し、ポジションを傾けるか、週初の動きに注目が集まる。
②米国5月CPIとPPIの鈍化をうけた市場の反応。ここにきて米国のインフレ鈍化は鮮明になってきており、必然、早期の利下げが意識され始めている。教科書的にはドル安に振れやすく、米国株は上昇しやすいが、実際のマーケットの反応を継続してモニターしておきたい。
③米国6月ニューヨーク連銀製造業景気指数。流れを変えるほどのインパクトはないと思うが、本日予定されている指標の中では注目度が高いため、ウォッチしておきたい。
植田日銀総裁の記者会見前後で荒い値動きが見られたものの、引き続きドル円上昇の流れは続いている。再び158.00円を目指しそうな状況と言っても過言ではないだろう。
一方で上下に振れる幅は大きくなっている印象で、いわば振り落とされやすい相場とも言える。リスク管理、ポジション管理を徹底してトレードに臨むのが良いだろう。
レジスタンス: 158.00円、160.00円
サポート: 153.60円、152.00円
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