13日の日経平均株価は続落、前日比▲156.24円、▲0.40%となる38,720.47円で大引け。
5月CPIで米国のインフレ鈍化が確認され米国の主要株価指数が上昇するなか、日経平均株価は時間外で買いが優勢、前日の終値より305円高い39,182円で寄り付き。勢いそのままに39,252円まで上値を伸ばしたが、結果的には寄り付き天井の動きとなり、その後は売りが優勢になった。午前のうちに時間外の上昇を吐き出すと38,838円まで値を下げて前場クローズ。
後場に入って落ち着きを取り戻したが、前日の終値に近い38,850円あたりが上値抵抗となり次第に売りが優勢になると、引けにかけて38,690円まで安値を更新したのち、38,720円で大引け。中国本土の主要株価指数が午後に下げ幅を拡大したことも、日経平均株価の上値を抑える一因となった。
当日は業種によってまちまちの動き。自動車、商社、銀行など、自動車メーカーを取り巻く業種が幅広く売られている。一方で電気機器や機械など、その他の製造業にはプラスで引けている銘柄も多くみられる。
個別では東京エレクトロンが▲57.8円、テルモが▲19.7円、トヨタが▲13.2円、それぞれ日経平均株価を押し下げた一方、アドバンテストが+22.0円、ダイキン+19.1円、ディスコ+14.0円、ソフトバンクグループが+13.5円、それぞれ同指数を支えた。
なお日経平均株価CFDは今朝6:00頃に38,582円で取引されており、14日の東京株式市場は下窓をあけてオープンしそうな状況。
13日の米国株式市場は引き続きハイテク銘柄が上昇を牽引。
21:30に発表された新規失業保険申請件数は24.2万件と昨年8月以来の多い申請件数。米国5月PPIは前年同月比では総合+2.2%、コア+2.3%と低くない水準であったが、前月比では総合▲0.2%、コア+0.0%とインフレ鈍化の兆しが確認された。これをうけて米長期金利が5bpsほど低下、為替はドル売りで反応、米国株は時間外で買いが優勢になった。
SP500指数は前日の終値より19ドル高い5,441ドルで寄り付き。ただしここのところ急ピッチで上昇していたこともあり、寄り付き天井の動きとなり午前のうちに5,410ドルを割り込んだ。
午後に入ってもしばらくは売りが優勢で、5,403ドルまで当日の安値を更新。ただし引けにかけては買い戻されて5,433ドルでクローズ。
業種別ではITが+1.36%と上昇した他、金利低下を好感して不動産が+0.48%を記録。一方で通信が▲0.98%、エネルギーが▲0.89%、工業が▲0.64%とそれぞれ伸び悩んだ。
個別の大型株では株式分割を発表した半導体銘柄のブロードコムが+12.3%と大きく上昇。またエヌビディアが+3.52%、テスラが+2.92%、イーライリリーが+1.85%と上昇を牽引。一方でアマゾンが▲1.64%、グーグルが▲1.48%、メタが▲0.93%とそれぞれ伸び悩んだ。
①日銀金融政策決定会合。国債買入の減額が噂されており、注目が集まっている。実際に買入の金額は少しずつ減少へと転じているため、減額決定となってもその程度次第ではそこまで大きなサプライズとはならないように思う。植田総裁の記者会見を含めて、政策の内容やその意思決定の過程を観察したい。
②米国5月CPIとPPIの鈍化をうけた市場の反応。ここにきて米国のインフレ鈍化は鮮明になってきており、必然、早期の利下げが意識され始めている。教科書的にはドル安に振れやすく、米国株は上昇しやすいが、実際のマーケットの反応を継続してモニターしておきたい。
③米国6月ミシガン大学消費者センチメント。有名な景気先行指数で、注目が集まる。週末の調整理由となることも多く、内容を確認しておきたい。
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