11日の日経平均株価は上昇、前日比+96.63円、+0.25%となる39,134.79円で大引け。
東京早朝に、メキシコのシェインバウム次期大統領が記者会見で、政府は司法制度改革を優先させるべきだと表明。メキシコペソが大きく売られる局面があったが、日米株価指数への影響は限定的に留まった。
好調な米国株式市場の推移をうけて日経平均株価は時間外で上昇、前日の終値より138円高い39,176円で寄り付き。外国為替相場で1ドル157円台での推移が続くなか、まずは上値を試す展開で39,337円まで上昇。ただこのレベルでは売りが優勢で次第に反落、39,156円で前場クローズ。
後場は再び39,200円台まで値を戻す時間帯も見られたが、結局はこのレベルも売られ、39,075円まで下押したのち、39,135円で引けた。
当日は中国本土、香港株式市場が軟調に推移する中でも、一部の日本株に強さが見られ、指数全体が支えられた。半導体銘柄の東京エレクトロンが+76.5円、アドバンテストが+22.0円、またファーストリテイリングが20.6円、中外薬品が+16.4円、テルモが12.0円、それぞれ同指数の上昇に寄与した。
なお日経平均株価CFDは今朝6:00頃に38,926円で取引されており、12日の東京株式市場は下窓をあけてオープンしそうな状況。
11日の米国株式市場はアップルが上昇を牽引。
米長期金利が小幅に反発し4.45%レベルで推移するなか、SP500指数は前日の終値より13ドル安い5,347ドルで寄り付き。序盤は売られ5,327ドルまで下落したが、その後は次第に買い戻しが優勢となり、午前のうちに5,350ドル台まで上昇。世界銀行が世界経済予測を更新、2024年の実質GDP成長率予測を0.2%引き上げ、2.6%に設定したことも支えとなった。
午後に入っても買いが優勢。特に東京2:00に行われた米国10年物国債(正確には9年11カ月物)の入札が好調で、倍率が2.67倍とボリュームがあり、最低利率が4.341%と低く、長期金利が低下、これをうけてSP500指数の上昇機運が高まり、5,376ドルまでじりじりと上昇、そのまま高値引け。
業種別ではITが+1.66%と上昇を牽引。他に通信サービスが+0.54%と上昇した。一方で長期金利の低下をうけて金融が▲1.21%と大きめに下落している。
個別の大型株ではiPhoneなどのソフトに生成AIのシステムを導入すると発表したアップルが+7.26%と上昇を牽引。他にマイクロソフトが+1.12%、メタ+0.97%、グーグル+0.92%と続いた。
①米国5月CPI。今後の同国の金融政策を占う上で注目度の高い指標であり、必ずチェックしておきたい。リスク管理も徹底。なお日本時間の10:30に中国の5月CPIが発表され、こちらが手掛かりになることもあるので、併せて確認したい。
②FOMC。金融政策はおそらくは据え置きとなろうが、定例の経済予測が更新される点と、パウエルFRB議長の質疑応答に注目が集まる。
③先進各国の利下げがどのように市場に影響を与えるか?カナダに続いてユーロ圏も利下げへと転じた。今後も先進国において利下げの流れが続きそうで、これが株式市場の追い風となるか、それともクロス円の売り材料となりリスクオフを誘発するのか?継続してモニターしたい。
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