10日の日経平均株価は上昇、前日比+354.23円、+0.92%となる39,038.16円で大引け。
東京株式市場オープン前に発表された日本4月国際収支統計は、経常収支が+2.05兆円と高水準を維持したものの、貿易収支が赤字へと転落。
日経平均株価は前日の終値より6円高い38,690円で寄り付き。外国為替相場でドル高、円安が進むなか、同指数は徐々に下値を切り上げ38,876円で前場クローズ。
後場に入っても勢いは衰えず39,082円まで上値を伸ばしたのち、39,038円で大引け。円金利が緩やかに上昇する中でも株価指数は底堅い値動きを見せた。
当日は幅広い業種に買いが広がった。値幅は限定的であるが不正で株価を落としていた自動車が全銘柄プラスで引けたほか、銀行、商社も全銘柄上昇した。また半導体銘柄の東京エレクトロンが+31.4円、レーザーテックが+15.7円、アドバンテストが+14.6円それぞれ日経平均株価を押し上げた。
個別の大型株ではソフトバンクグループが+44.7円、ファーストリテイリングが+40.2円、信越化学が+15.5円、ダイキンが+14.1円、それぞれ同指数の上昇に寄与した。
なお日経平均株価CFDは今朝6:00頃に39,206円で取引されており、11日の東京株式市場は上窓をあけてオープンしそうな状況。
10日の米国株式市場は主要3指数が揃って上昇。
SP500指数は前日の終値より9ドル安い5,337ドルで寄り付き。序盤に5,332ドルまで下落する局面も見られたが次第に買いが優勢になると午前のうちに5,350ドルまで上昇。
午後に入っても買いが優勢で、5,366ドルまで上昇したのち、5,360ドルで引けた。米長期金利が上昇する中でも、同指数は底堅く推移した。
業種別では金融、生活必需品、素材を除いて前日比プラス。公益事業が+1.27%と大きく上昇したほか、原油WTI先物の上昇をうけてエネルギーセクターも+0.71%と大きめの上昇を記録。
個別の大型株ではメタ+1.96%、イーライリリー+1.77%、アマゾン+1.50%が上昇を牽引。他にマイクロソフト、エヌビディア、グーグルもプラスで引けた。一方で世界開発者会議(Worldwide Developers Conference)を開催したアップルが、投資家の期待を上回ることができなかったためか、▲1.91%と大きめに売られた。
①強い米国5月雇用統計をうけた動きがどこまで継続するか?本日までは注目度の高いイベントが予定されていないため、先週末に発表された米国5月雇用統計の影響が続きやすいと考えている。米長期金利上昇、ドル高、堅調な株式市場、この流れが継続するかが本日の注目材料と言えるだろう。
②先進各国の利下げがどのように市場に影響を与えるか?カナダに続いてユーロ圏も利下げへと転じた。今後も先進国において利下げの流れが続きそうで、これが株式市場の追い風となるか、それともクロス円の売り材料となりリスクオフを誘発するのか?継続してモニターしたい。
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