6日の日経平均株価は反発、前日比+213.34円、+0.55%となる38,703.51円で大引け。
好調な米国株式市場の動きをうけて、日経平均株価は前日の終値より352円高い38,842円で寄り付き。勢いそのままに9:30頃に39,012円の当日高値を記録。ただその後は日銀メンバーの発言を控えてか39,000円を上値抵抗として徐々に反落、38,840円で前場クローズ。
後場は植田日銀総裁が参院財政金融委員会で答弁を実施。「金融政策の正常化を進めていく際には国債買い入れの減額が適当」との認識を示したこともあり38,694円まで売りが進む局面も見られた。その後は次第に値を戻し一時38,800円台を回復したものの、引けに掛けては再度、売りが強まり38,704円で大引け。
この日の上昇を牽引したのは半導体銘柄。前日のエヌビディアの大幅上昇を受けて、東京エレクトロンが+113.76円、アドバンテストが+53.6円、ソフトバンクグループが+25.7円、それぞれ日経平均株価を押し上げた。
その他の業種はまちまちであるが、量産に必要な認証を巡る不正があったトヨタが前日比プラスに留まったことで、銀行や商社株も全体に落ち着いた動きになった印象。
なお日経平均株価CFDは今朝6:00頃に38,656円で取引されており、7日の東京株式市場は小幅に下窓をあけてオープンしそうな状況。
6日の米国株式市場は底堅い推移も、半導体銘柄で利食い売り優勢。
21:15にECBが3つの主要政策金利それぞれの0.25%の利下げと、パンデミック緊急支援購入プログラム(PEPP)で買入れた資産を7月以降に平均75億ユーロのペースで縮小させていくことを発表。
21:30に発表された米国新規失業保険申請件数は22.9万人とやや弱い数値。また同時刻に発表された米国非農業部門労働生産性は+0.2%、単位労働コストは+4.0%とそれぞれ悪化しており、これが米長期金利低下の流れが続いた主因になった印象であるが、総じて瞬間的な株価や為替への影響は少なかった。
米長期金利じり安の展開が追い風となり、SP500指数は前日比+5ドルの5,358ドルで寄り付き。直後に本日の高値となる5,362ドルを記録。だが翌日に5月雇用統計を控えてか利食い売りが優勢で午前のうちに5,350ドルを小幅に割り込んだ。
NY午後に入ってもしばらく売りが優勢で、日本時間の03:00頃に5,335ドルの当日安値を記録。しかしその後は買い戻しが優勢で、スタートとあまり変わらない5,353ドルで引けた。
当日は半導体銘柄で利食い売りが優勢。エヌビディアが▲1.18%と下落した他、マイクロン・テクノロジーが▲2.72%、クラルコム▲1.16%、ブロードコム▲0.84%とそれぞれ売られた。またアップルも▲0.71%下落している。
一方でアマゾンが+2.05%、テスラが+1.68%と上昇しており、半導体に利食いが入った以外では好調な推移と呼べる状況だと思う。
①米国5月雇用統計。米国の労働市場、今後の景気を占う上で非常に重要な指標であり、今週最大の注目材料と言える。同時刻に発表されるカナダ5月の雇用統計と併せてしっかりウォッチしておきたい。
②先進各国の利下げがどのように市場に影響を与えるか?カナダに続いてユーロ圏も利下げへと転じた。今後も先進国において利下げの流れが続きそうで、これが株式市場の追い風となるか、それともクロス円の売り材料となりリスクオフを誘発するのか?継続してモニターしたい。
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