31日は日米の株価指数が上昇、円安が進んだ
東京早朝を156.81円で迎えると、08:30に発表された5月東京都区部CPIは前年同月比で総合+2.2%、コアが+1.9%、コアコアが+1.7%と予想からの乖離は少なかったが、コアコアが4月時点の数値と比べて0.1%低下していたことで円安が進行、157円台にワンタッチ。しかしその後は円の買戻しが強まり156.57円まで下落するなど、引き続き足場の固まらない展開となった。
ロンドン時間は反発、ショート勢のストップを巻き込みながら157.37円まで上昇した。この間、日銀が来月の国債買入オペ予定を公表、5月から変更なしとなったことも円安材料となった印象。なお発表された2024年4月26日~5月29日の為替介入実施金額は9兆7,885億円と巨額であることが判明した。
21:30に発表された米国4月PCEデフレーターは前年同月比で総合+2.7%、コア+2.8%と概ね予想通りの数値であったが、月次の物価上昇率が小幅に低下していたため、米長期金利が低下、ドル売りが強まり156.56円の安値を記録した。しかしロンドンフィキシングに掛けては再度買い戻され再び157.30円台まで上昇。その後は当日の高値圏で動意に欠ける展開となり157.27円で週末を迎えた。
08:50 日本1-3月期四半期法人企業統計調査
10:45 中国5月Caixin製造業PMI
16:00 トルコ5月CPI
22:45 米国5月製造業PMI(改定値)
23:00 米国5月ISM製造業景況指数
23:00 米国4月建設支出
①リスクセンチメントは改善したか?週末はリスク資産が買い戻され、連れてクロス円も反発したが、イスラエルとハマスを巡る情勢は依然、不透明で、こうした状況の中で買戻しが続くかが焦点。
②日米の長期金利の水準。ドル円の動きと関係の深い日米長期金利であるが、日々大きく水準が変わっている状況。ドル円相場を占ううえで必ず見ておきたい参考数値となる。
③米国5月ISM製造業景況指数。伝統的な景況感を図る指標で、高い注目を集める指標となるため注目しておきたい。
先週末に指摘した156.60円がサポートとして意識され反発している。一方で上昇の勢いも和らいできているため、過度な円安への期待は難しいように見受けられる。
再び158円を試すには、強い米国の経済指標が必要になりそうだ。
レジスタンス: 158.00円、160.00円
サポート: 156.60円、154.30円、152.00円
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