9日は、米長期金利低下、ドル円は横ばい
9日の東京早朝を155.49円で迎えると、8:50に公表された2024年4月25、26日開催分の日銀金融政策決定会合における主な意見において、「円安が物価上昇に与える影響について注意を必要とする」という内容に加えて、文中で計6回の「円安」記載があったことから、今後、日銀が円安を強く意識した金融政策を執り行う可能性が高まったと見る向きが増え、為替は円の買戻しが強まり、ドル円は155.16円まで下落。しかしその後のドル円は買戻しの動きが強まり、ロンドン時間までに155.60円台まで上昇した。
ロンドン時間のドル円は上値試しの展開。じりじりと高値を更新し、155.95円まで上昇。このレベルでは一旦売りが優勢となり155.70円レベルで米国経済指標の発表を迎えた。
発表された米国新規失業保険申請件数は23.1万人と昨年11月以来の高水準を記録。これを受けて米長期金利が低下、ドル売りが強まると、その後のドル円はじり安の展開となり、NYクローズにかけて155.47円まで下落している。
なお9日にイングランド銀行が金融政策を公表、政策金利を引き続き5.25%に据え置いた。ただし9名中2名の委員が利下げを支持していたことが判明。前回より追加で1名が利下げ支持へと回ったことが確認された。
08:30 日本3月全世帯家計調査・消費支出
08:50 日本3月国際収支
14:00 日本4月景気ウオッチャー調査–現状判断DI
14:00 日本4月景気ウオッチャー調査–先行き判断DI
15:00 ノルウェー4月CPI
15:00 英国1-3月期GDP
15:00 英国3月月次GDP
15:00 英国3月鉱工業生産
20:30 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
21:00 ブラジル4月IBGE消費者物価指数
21:30 カナダ4月雇用統計
23:00 米国5月ミシガン大学消費者態度指数
27:00 米国4月月次財政収支
①弱さを見せ始めた米国の経済指標。4月雇用統計に加えて、新規失業保険申請件数が増加するなど、ここにきて米国の労働市場関連の指標に弱さが見え始めている。本日はカナダ4月雇用統計や米国5月ミシガン大学消費者センチメントの発表を控えており、こうした経済指標への注目度がさらに高まってくることが想定されるため、しっかりと内容を確認しておきたい。
②財務省による為替介入の動向。155円を突破したことで少しずつ為替介入警戒感が高まっている印象。当局の円安牽制発言を含めて動向を注視しておきたい。
③中東情勢。イスラエルとハマスの交渉団がエジプトを離れたとの情報が入っており、交渉は一旦、決裂に終わった可能性が高そうな状況ではある。引き続きモニターしておきたい。
ドル円は156円手前でやや上値が重くなっているものの、クロス円は堅調な推移が続いており、ドル安分を反映して155.30円台まで値を戻した格好。
為替介入警戒感は強いものの、日本円を積極的に買い戻す材料がないだけに、何がきっかけとなってドル円、クロス円の反転が起こるのかイメージしづらい状況ではある。
引き続きの円安を見込むプレイヤーが多いと思うが、一方でチャート単体では一旦の下押しを見せそうな形状でもあり、両者の思惑が交錯しそうな状況と言えるだろう。
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