8日の日経平均株価は反落、前営業日比▲632.73円、▲1.63%となる38,202.37円で大引け。
前日の米国株式市場がやや軟調に推移したこともあり、日経平均株価は前日の終値より157円安い38,678円で寄り付き。
為替が円安スタートとなったことで日本株も好調に推移するかと思われたが、売りが優勢で開始1時間で日経平均株価は38,400円を割り込んだ。その後は持ち直しの動きも見られたが、10:30に中国本土および香港株式市場がオープンし軟調な推移が確認されると一段と売られ38,296円で前場クローズ。
後場に入っても上値の重い展開が続き13:30過ぎに38,160円の当日安値を記録。その後は安値圏での推移が続き38,202円でクローズ。
当日は幅広い業種で売りが広がったが、特に通信大手の下げが目立った。5Gネットワークの共同構築に関して協業範囲の拡大を公表したソフトバンクGとKDDIがそれぞれ▲27円、▲20円、またこれを受けた競争環境の激化が想定されるNTTデータも▲13円と、通信各社がそれぞれ日経平均株価を大きめに押し下げた。
個別に成長が見込まれる大型株も軟調推移となっており、ファーストリテイリングが▲93円、東京エレクトロンが▲55円、信越化学が▲24円、それぞれ日経平均株価を押し下げた。
なお日本銀行より読売国際経済懇話会における講演内容「賃金と物価の好循環と今後の金融政策運営」が公開された。「原油高や為替円安は、輸入物価上昇を起点とするコストプッシュ圧力が落ち着いていく、という見通しの前提を弱める可能性がある」として円安の影響に言及したものの、相場への影響は限定的に留まっている。
なお今朝の日経平均株価CFDは38,374円で取引されており、9日の東京株式市場は小幅に上窓を開けてオープンしそうな状況。
8日の米国株式市場はDow 30が上昇。その他2指数は横ばい推移。
NY株式市場オープン前の21:00頃のNY勢が参入するタイミングで米国株先物が大きめに下落。これを受けてS&P 500指数は前日終値より22ドル安い 5,166ドルで寄り付いたが、その後は特段のイベントない中で買戻しが優勢、午前のうちに5,192ドルまで上昇した。
午後に入ると米長期金利が緩やかに2bpsほど上昇し4.50%台へと値を戻すなかで、やや上値を抑えられて5,188ドルで引けた。
業種別では公益事業が+1.04%、金融が+0.40%と上昇した一方で、不動産が▲0.90%、素材が▲0.44%と下落した。
当日はDow 30(ダウ・ジョーンズ工業株価平均)が好調。医薬品の製造販売を手掛けるAmgen.Inc(+2.33%)、ボーイング(+2.06%)、JPモルガンチェース(+2.03%)が同指数の上昇をけん引した。
①中東情勢。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が終結するか?戦争を仲裁する立場であるカタールやエジプトなどから提示されたと見られる停戦案をハマスは承諾。一方でイスラエルは不満を示しており、両者の間には依然として埋められない溝がある。イスラエルによる軍事作戦は継続されているようであるが、周辺国は動き始めており、事態が解決へと向かうか引き続き注目が集まっている。
②米長期金利の動向。昨日は下げ止まった米長期金利であるが。この流れが継続するか、今後の日米株価指数を占ううえで注目して見ていく必要がある。
③各国の金融政策決定会合。特に英国、BOEの金融政策決定会合を見守りたい。英国のインフレは引き続き年率で+3.2%あり、まだ金融緩和までの距離はあるという見方が大勢であるが、今後の政策運営のヒントが見られるか、注目が集まる。また本日は他にポーランドやメキシコでも中銀会合が開催される予定で、結果を確認しておきたいところ。
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