8日は、米長期金利上昇、ドル円上昇
8日の東京早朝を154.69円で迎えると、東京株式市場オープンと共に円安が加速、東京仲値(9:55)までに154.90円台を記録すると、10:30過ぎに155円丁度をクリアに突破、155.20円台まで上昇した。
ロンドン時間に入ると米長期金利が小幅に上昇、ドル円は連れ高となり155.50円台を記録した。
なおロンドン時間に日本銀行より読売国際経済懇話会における講演内容「賃金と物価の好循環と今後の金融政策運営」が公開された。「原油高や為替円安は、輸入物価上昇を起点とするコストプッシュ圧力が落ち着いていく、という見通しの前提を弱める可能性がある」として円安の影響に言及したものの、相場への影響は限定的に留まった。
NY時間は155.68円まで上昇したのち、特段の注目イベントない中で155.55円を中心とした値動き。引けに掛けてはやや値を下げ、155.49円でNYクローズ。
中国4月貿易収支
ポーランド中銀、政策金利発表
08:30 日本3月毎月勤労統計調査–現金給与総額
08:50 日本4月外貨準備高
14:00 日本3月景気先行指数
14:00 日本3月景気一致指数
20:00 イングランド銀行、政策金利発表
20:30 ベイリー英中銀(BOE)総裁、発言
21:00 メキシコ4月CPI
21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
28:00 メキシコ中銀、政策金利発表
①財務省による為替介入の動向。155円を突破したことで少しずつ為替介入警戒感が高まっている印象。当局の円安牽制発言を含めて動向を注視しておきたい。
②各国の金融政策決定会合。特に英国、BOEの金融政策決定会合を見守りたい。英国のインフレは引き続き年率で+3.2%あり、まだ金融緩和までの距離はあるという見方が大勢であるが、今後の政策運営のヒントが見られるか注目が集まっている。また本日は他にポーランドやメキシコでも中銀会合が開催される予定で、結果を確認しておきたいところ。
③米長期金利の動向。昨日は下げ止まった米長期金利であるが。この流れが継続するか、今後のドル円相場を占う上で注目して見ていく必要がある。
④中東情勢。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が終結するか?戦争を仲裁する立場であるカタールやエジプトなどから提示されたと見られる停戦案をハマスは承諾。一方でイスラエルは不満を示しており、両者の間には依然として埋められない溝がある。イスラエルによる軍事作戦は継続されているようであるが、周辺国は動き始めており、事態が解決へと向かうか引き続き注目が集まっている。
155円を上抜けたことで為替介入警戒感が高まっている印象を受ける。
今朝にブルームバーグが伝えた情報によれば、神田財務官より、「いつでも為替介入の用意がある」といった趣旨の円安牽制発言が見られているようで、リスク管理を徹底しておきたい局面と言える。
このレベルまで上昇してしまうと、介入があるか、ないかによって大きく左右される展開となりそうだ。
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