25日の日経平均株価は反落、前日比▲831.60円、▲2.16%となる37,628.48円で大引け。
前日の米国株式市場の引け後に発表されたメタ社の決算内容が弱く同社の株価が急落するなか、日経平均株価は前日の終値より394円安い38,066円で寄り付くと、早々に38,000円を割り込んだ。
ドル円相場の上昇が止まらず1ドル155.50円に差し掛かるなかで、為替介入が意識されたこともあってかその後も軟調な推移が続き、午前のうちに37,722円を記録。
後場に入っても下落基調が継続。ロイターが鈴木財務相の発言として為替について「コメントを差し控える」と報じたこともあり、いつもと違う発言にただならぬ緊張感が漂う中37,604円まで安値を更新したのち、37,628円で大引け。
翌日に日銀会合を控えていることもあり、為替介入に対する警戒感が高まっていることから、現在のレベルではポジションを落とす動きが優勢になった。
ドル円が155.50円まで上昇したにもかかわらず、輸出業種の電気機器、機械、精密機器、自動車などが軟調に推移。これも為替介入を織り込んだ動きと言えそうだ。特に半導体銘柄の東京エレクトロンが▲119円、アドバンテストが▲24円、自動車最大手のトヨタが▲20円、それぞれ日経平均株価を押し下げた。
個別の大型銘柄ではファーストリテイリングが▲151円、ソフトバンクグループが▲30円、信越化学が▲28円、それぞれ同指数を押し下げた。
なお早朝の日経平均株価CFDは37,758円で取引されており、26日の東京株式市場は小幅に上窓を開けてのオープンが想定される。
25日の米国株式市場は主要3指数が揃って下落。ただし引け後に上昇している。
21:30に発表された米国1-3月実質GDPは前期比年率で+1.6%となり、前回の3.4%から急減速した。またGDPにおけるPCE(個人消費支出)が総合で+3.4%、コア+3.7%と物価の上昇圧力が強いことが確認された。これをうけて米長期金利が上昇、米株が下落、ドルは激しく上下動した。
S&P 500指数は前日終値より70ドル安い5,002ドルで寄り付き。オープンと同時に5,000ドルの大台を割り込むと4,991ドルまで下落した。午前中は軟調な推移が継続し、5,000ドルを挟んでの推移が続いた。
しかし今年の高値から大きく下落した水準であり、値頃感からかNY午後に入ると買い戻しが優勢となり5,000ドル台を回復、引けに掛けては5,058ドルまで大きめに買い戻されたのち、5,048ドルで引けた。
業種別では通信サービスが▲4.02%と大きく下落。昨日の決算発表を受けてメタが▲10.56%、メディアコングロマリットのコムキャストが▲5.82%と大きく下げた。
個別ではここのところ下げ基調が続いていたテスラが+4.97%と2営業日連続で大きめの反発を記録している他、エヌビディアが+3.71%と続いた。半導体銘柄は全般に好調であった。
なお引け後に発表された2024年1Qのアルファベット社(Google)の決算が好調で、発表後に同社の株価は10%超も上昇しており、S&P 500指数も引け後は連れ高となっている。
①日銀会合。正午頃に金融政策発表、15:30に植田総裁による記者会見が予定されている。金融政策は据え置きの予想が多い。会見終了後に為替介入が行われるか注目が集まっている。
②米国3月PCE(個人消費支出)デフレーター。21:30に発表予定の同指標は、米国の金融政策を決定する上で重要な判断材料であり、注目度の高い指標といえる。
③週末のポジション調整の動き。イスラエルとイランを巡る情勢は落ち着いているが、週末のリスクを取りたくないプレイヤーはリスク資産のポジションを手仕舞う可能性がある。
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