原油WTI先物が反発、日米株価指数が続伸。
23日の東京早朝を154.84円で迎えると、東京時間は実弾介入が警戒され下落。
10:00頃に鈴木財務相が参院金融政策委員会で質問に対して回答、具体的な名称の使用は避けたがおそらく「為替介入」に関して日米韓の財務相会合を経て「環境は整った」との認識を示すと上値が重くなり154.66円まで下落。しかしその後は買い戻しが優勢で154.70円台での推移が続いた。
ロンドン時間は為替介入に対する警戒感がわずかに後退、ドル円はじり高となり、154.88円まで高値を更新してNYの指標発表を迎えた。
22:45に発表されたS&P Global の4月PMI(購買担当者景気指数)において製造業が基準の50割れとなる49.9、サービス業が予想を下回る50.9となったことから米長期金利が低下、ドル円は154.57円まで下落。しかし23:00に発表された米国3月新築住宅販売戸数は前月比+8.8%と好調で、リッチモンド連銀製造業指数は▲7.7と予想通りだったこともあり、ドル円の先高観からか強烈に買い戻され早々に154.80円台を回復。
その後、早朝の2:00に日本経済新聞が「日銀、円安加速の影響を議論」といった内容を報じたことで154.56円まで下落する局面も見られたが、これも押し目となり急速に買い戻され154.83円まで値を戻してNYクローズ。
ドル円の押し目を拾いたい投資家心理が反映された値動きとなっている。
08:50 日本3月企業向けサービス価格指数
10:30 オーストラリア3月CPI
17:00 ドイツ4月IFO企業景況感指数
20:00 米国MBA住宅ローン申請指数
21:30 カナダ2月小売売上高
21:30 米国3月耐久財受注
① 日銀会合に対する思惑やリーク。注目の集まるイベントに対して報道各社からさまざまな報道がなされる可能性があり、それを受けた急な値動きを警戒したい。
② 日本の財務省による為替介入。ドル円相場は1ドル155円が目前であり、ドル売り円買いの実弾介入が意識される。過度な変動は見られていないので為替介入を正当化する理由に乏しい気もするが、実施する場合には急速な円の買い戻しが想定される。また日米韓合同での協調介入となる可能性もあるため、実施があった場合にはすぐに下げ止まると考えるのも危険だろう。
③ イスラエルとイランの情勢に注目。今のところ事態はエスカレートしていない。4月22日~4月30日はPassoverと呼ばれるユダヤ教の祝日のためイスラエルによる反撃は手控えられるという見方もあるが、状況を注視しておきたいところ。
引き続き為替介入を催促するような相場が続いている。155円を突破するか?また当局に動きが見られるかが注目点となる。
金曜日に日銀会合を控えているため、そこに向けてどのようなポジション調整が行われるか、その前に155円を突破するか、このあたりの心理戦の様相を呈している。
為替介入の警戒感も高まっているため、リスク管理を徹底しておきたい局面と言える。
レジスタンス: 155.00円、160.00円
サポート: 151.00円
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