18日の日経平均株価は小幅に反発、前日比+117.90円、+0.31%となる38,079.70円で大引け。
前日の米国株式市場ではハイテク銘柄、半導体銘柄が売られ、米国主要株価指数が軟調に推移し、当日の東京株式市場のオープンを迎えた。
日経平均株価は前日の終値より217円安い37,745円で寄り付くと、これまでの流れを引き継ぎ37,646円まで下落。しかしこのレベルでは買いが優勢となり次第に持ち直すと、中国本土・香港株の上昇に連れて38,075円まで回復して前場クローズ。
後場に入っても堅調で、38,000円台を下回ることなるく推移。38,217円まで上昇する局面も見られたが、38,200円台では売りが優勢で38,080円まで値を戻して引けた。
世界最大の半導体受託生産会社である台湾積体電路製造(TSMC)が発表した1〜3月期決算の売上高は前期比ではマイナスとなったものの、前年同期比では+16.5%と大きな伸びが確認されたことも市場は好感した。
当日は電気機器、小売を中心に買いが広がった。半導体銘柄のアドバンテストが+72円、ファーストリテイリングが+25円、それぞれ日経平均株価を押し上げた。一方で東京エレクトロンが▲54円、ソフトバンクグループが▲24円、それぞれ日経平均株価を押し下げており、半導体銘柄の中でも選別が行われている印象。
なお18日NY時間の日経平均株価CFDは37,760円で取引されており、19日の東京株式市場は下窓を開けてのオープンが想定される。
18日の米国株式市場は主要3指数でまちまちの展開。
21:30に発表された米国の新規失業保険申請件数は▲21.2万人と低水準、フィラデルフィア連銀製造業景気指数は15.5と予想比でも絶対値としても良好な数値で、小幅に米長期金利が上昇、ドル高が進行した。
S&P 500指数は前日終値より13ドル高い 5,035ドルで寄り付くと、まずは買いが優勢で5,057ドルまで上昇。しかし上値は重く次第に売りが優勢の展開となった。
NY午後は昨日の安値を更新し5,002ドルまで下落したのち、5,011ドルでクローズ。発表された米国3月中古住宅販売戸数は前月比でマイナス、3月景気先行指数は前月比で▲0.3%とぱっとしない数値であったが、大きな落ち込みではなく相場への影響は限定的に留まった。
当日は比較対象の米長期金利が上昇したことで、米株への積極的な投資が手控えられた印象。前営業日のリスクオフ相場と比較すると市場のセンチメントは悪くないように思う。
当日はIT銘柄が売られた。マイクロソフト▲1.84%、アマゾンが▲1.14%とそれぞれ下落している。その他、テスラが引き続き軟調に推移しており▲3.55%の下落を記録した。
なお日銀の植田総裁がG20財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、円安による輸入物価の上昇により「無視できない大きさの影響が発生した場合には金融政策の変更もあり得る」と語ったが、相場への影響は限定的に留まっている。
① イスラエルとイランを巡る情勢に注目。4月22日~4月30日はPassoverと呼ばれるユダヤ教の祝日のためイスラエルによる反撃は手控えられるという見方もあるが、状況を注視しておきたいところ。
② 日本・中国・韓国の金融当局の動き。特に東京時間は東アジア各国の中銀の動きを追っていき、それぞれがどのように市場へと介入するか見極める必要があるだろう。ドル円は155円目前まで迫っており、ドル売り円買い介入実施の場合、日経平均株価の下押し材料になる点に留意。
③ 日本3月全国CPI。日本の金融政策に大きな影響を与える指標であり、注目しておきたい。
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