円安が進行
ドル円は一時151.97円まで上昇。1ドル=151.30円からスタートすると、月曜日のNY時間に発表された米国3月ISM製造業景況指数が50.3と2022年10月以来となる50越えを記録、151.70円台まで上昇。さらに水曜日に発表された米国3月ADP雇用統計が+18.4万人としっかりした数値で151.97円まで上値を伸ばした。しかしその後に発表された米国3月ISM非製造業が予想比で下振れ、次第に利食い売りが優勢になると、木曜日のNY午後にイランによるイスラエルへの報復攻撃が意識されリスクオフの展開となりドル円は急落、金曜日の東京時間に150.81円まで下押した。週末は発表された米国3月雇用統計(政府発表)において新規雇用者数増減が+30.3万人、失業率が3.8%と非常に強い結果となったことから151.61円まで値を戻してクローズ。
ユーロは上昇。1ユーロ=1.0788ドルからスタートすると、月曜日のNY時間に発表された米国3月ISM製造業景況指数がしっかりした数値で今週の安値1.0724を記録。しかし火曜日にユーロ圏各国の3月製造業PMIに上方修正が入ると次第に買い戻された。水曜日に発表された米国3月ISM非製造業が予想比で下振れるとユーロは週初の水準を回復。その後も買いが優勢で木曜日に1.0877まで上昇した。週末は強い米国3月雇用統計を受けて下落したものの、週初の水準を上回る1.0838でクローズ。日本円や人民元と比べて通貨としての底堅さを感じる値動きであった。
小幅にドル安、人民元高。1ドル=7.2567元からスタートすると、火曜日に7.2622まで上昇。当局が定める変動の目安、基準値からの乖離が上限の2%へ接近している人民元市場において、現状でさらに上を攻める動きは限定的で、以後は強い米国経済指標が続いたにも関わらず当局の意向を反映しドル買いは手控えられた。しかし積極的に人民元を買い戻す材料はなく、週初と大きく変わらない水準の7.2470でクローズ。
ドル売りが優勢(132/196ヵ国)
クロス円は全体的に底堅い
※通貨騰落率を可視化し、現在の「相場のテーマ」の推測に役立てています
中東の軍事的緊張感の高まりを警戒する必要がある。
ただし状況が大きく変わらない場合には、相対的なドル高、日本円安、人民元安の継続が意識される。
想定レンジ:150.70~153.70
中東情勢次第ではあるが、引き続き日本円は売られやすいだろう。
強いレジスタンスである152.00円に引き寄せられるのではないだろうか。
想定レンジ:EUR/USD 1.0650~1.0940
ドル次第ではあるが、ユーロを積極的に買う材料はないため、ユーロ安方向で見ておくのが無難だろう。ただし日本円や人民元ほど明確なトレンドは出ていないので、あまり大きく動くイメージはない。
想定レンジ:USD/CNH 7.18~7.37
日本と同様であるが、当局の介入を除いて積極的に買い戻される要因がない。
人民元の売り圧力はじわじわと強まっており、トレンドは継続しやすいだろう。
注目は平日に行われる日本時間10:15頃の基準値設定。1日の値幅の基準となるが、当局の意向を確認しやすいため、注目してみておきたい。
8日
岸田首相が訪米(14日まで)
08:50 日本2月国際収支
15:00 ドイツ2月鉱工業生産
9日
21:00 メキシコ3月CPI
10日
08:50 日本3月国内企業物価指数
15:00 ノルウェー3月CPI
21:30 米国3月CPI
22:45 カナダ銀行政策金利
25:00 ロシア3月CPI
27:00 米国3月月次財政収支
27:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
11日
岸田首相が米上下両院合同会議で演説
日米フィリピン首脳会談
10:30 中国3月CPI
10:30 中国3月PPI
21:15 欧州中央銀行(ECB)政策金利
21:30 米国3月PPI
21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
21:45 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
12日
中国3月貿易収支
13:30 日本2月設備稼働率
15:00 スウェーデン3月CPI
15:00 英国2月月次GDP
15:00 英国2月鉱工業生産
15:00 英国2月製造業生産指数
21:00 インド3月CPI
23:00 米国4月ミシガン大学消費者態度指数計
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