4日の日経平均株価は上昇、前日比+321.29円、+0.81%となる39,773.14円で大引け。
台湾で発生した地震の経済活動に対する影響が限定的になるとの見込みが追い風となり前日の米国株式市場が堅調に推移。
日経平均株価は前日の終値より476円高い39,928円で寄り付くと、早々に40,000円を回復、40,243円まで上昇。しかしこのレベルでは上値が抑えられて、40,095円で前場クローズ。
後場に入ってしばらくは40,000円台をキープしたものの、14時ごろに同水準を割り込んだ。終盤に掛けては一段と売られて、39,773円で大引け。前日比では+321円の上昇となったが、清明節で中国本土と香港が祝日でありアジア時間のプレイヤーが少なかったことや、中東情勢の緊迫化を受けてさらに上値を追う展開とはならなかった。
業種別では電気機器、サービス、化学が上昇を牽引、製造業を支援するソシオネクストが+23円、工場の自動化支援を行うファナックが+22円、それぞれ日経平均株価を引き上げた。他に、自動車や商社も同指数の上昇を支えた。
なお4日のNY午後に日経平均株価CFDは39,085円で取引されており5日の東京株式市場は大きく下窓を開けてオープンしそうな状況。中東情勢の緊迫化が嫌気されている。
4日の米国株式市場は主要3指数が揃って下落。
21:30に発表された米国新規失業保険申請件数は22.1万件と9週間ぶりの高水準(景気判断としては弱い数値)となり米長期金利が低下、為替はドル安となったが、株価は金利低下を好感してひとまず上げ幅を拡大した。
4日のS&P 500指数は、前日終値より41ドル高い5,252ドルで寄り付き。午前中は落ち着いた値動きのなか、5,257ドルまで小幅に上値を伸ばした。
午後に入り米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が年内の利下げが必要なくなる可能性を指摘すると米長期金利が小幅に反発、S&P 500指数は次第に売りが優勢となった。
その後しばらくして原油価格が急騰、シリアにあるイラン大使館がイスラエルによるとみられる攻撃を受けたことで、イランがイスラエルに対して報復攻撃を行い、中東情勢の緊迫化が一層すすむとの見方が強まった。これをうけて一気にリスクオフムードが強まりS&P 500指数は5,146ドルまで急落。5,147ドルで引けた。
BBCニュースによれば、イスラエルは現在、イランによる攻撃を警戒してGPS(位置情報システム)を意図的にブロックしているとの情報が入ってきている。
S&P 500指数は全業種で売りが優勢になっているが、特にここまでの上昇を牽引してきた半導体銘柄に強い売りが見られており、エヌビディアが▲3.44%、AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)が▲8.26%、ブロードコムが▲3.35%とそれぞれ大きく値を下げた。
その他、グーグル、セールスフォース、アドビなど一部のテック銘柄も指数の下げ幅以上に大きく売られている。
なお朝日新聞より植田日銀総裁のインタビューが掲載され、物価上昇率2%目標の達成に向けた「確度」がさらに高まれば、追加利上げを検討する考えが示されたが、相場への影響は限定的であった。
①中東情勢の緊迫化。ここにきてイスラエルとイランの軍事的衝突の可能性が高まっているように感じられる。イランは中東における大国であり、また影響力の大きい産油国でもある。さらに軍事的な動きへと繋がるシナリオを警戒しておきたい。
②米国3月雇用統計。本日は月に一度の大イベントである雇用統計の発表を控えている。相場への影響は極めて大きいため注目して見ておきたい。
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