1日の日経平均株価は下落、前日比▲566.35円、▲1.40%となる39,803.09円で大引け。
前営業日の終値より278円高い40,647円で寄り付くと、その後は売りが優勢。新年度が始まり、大口の機関投資家がここまで急ピッチで上昇してきた半導体銘柄や一部の大型株の益出しを行っているとの情報もあって売りが売りを呼ぶ展開になると、前場の内に40,000円丁度を割り込み39,737円まで下落。
後場に入ると一時39,706円まで下落したが、このレベルでは押し目買いが優勢、40,000円目前まで買い戻された。引けに掛けては再び上値重く推移し39,803円で大引け。
当日は中国本土および香港株が大きく上昇しており、時間外の米国株価指数も小幅な変動に留まっていたことから、日本株の個別要因で下落したものと考えられており、市場全体がリスクオフムードという状況ではなさそうだ。
業種ごとに趨勢が分かれたというよりは、成長が見込まれる大型株に利食いが入った印象。日経平均株価への寄与度は、半導体銘柄の東京エレクトロンが▲125円、アドバンテストが▲88円、ソフトバンクグループが▲26円の他、信越化学が▲38円、トヨタが▲25円、ファーストリテイリングが▲22円となっており、まさに日本株を代表する銘柄が売られていたことが分かる。
なお1日のNY午後に日経平均株価CFDは39,942円で取引されており2日の東京株式市場は上窓を開けてオープンしそうな状況となっている。
1日の米国株式市場は主要3指数でまちまちの動き。
祝日明けとなる1日の米国株式市場オープンでS&P 500指数は前日終値より2ドル高い5,256ドルで寄り付き。直近の高値(過去最高値)付近である5,264ドルまで上昇したが、その後は米長期金利が上昇したこともあって徐々に利食い売りが優勢となった。
23:00に発表された米国3月ISM製造業景気指数が50.3と事前予想よりも1.8ポイント高く、且つ基準の50を上回ったことで米長期金利は一段と上昇し4.33%を記録、為替はドル買いが優勢となる一方、米株は上値が抑えられ5,229ドルまで下落。
NY午後は米長期金利の上昇およびドル高が一服、米株は買い戻しが優勢で5,244ドルまで値を戻して引けた。
業種別では米長期金利の上昇を受けて事業への影響が大きい不動産が▲1.77%、金融が▲0.62%下落。工業や、ヘルスケアなど融資が膨らみやすい業態も金利負担増が意識されて売られた。
一方でITや通信サービスは買い越されており、個別でみるとグーグルが+3.02%の大幅上昇、メタ+1.19%、マイクロソフト+0.92%と続いた。他に半導体銘柄も好調で、エヌビディア、ブロードコム、AMD、インテルが揃って上昇している。
①日経平均株価は再び40,000円台を回復するか?マーケット全体がリスクオフになっているわけではないので、どちらかと言えば値は戻しやすいとみるのが妥当かもしれないが、一旦は勢いを削がれてしまったため続落となる場合には一段の調整が意識されそうだ。
②23:00発表の米国2月JOLTS求人件数に注目。JOLTSは雇用統計を補完する目的で作られた指標で、政府公表の数値でもあり市場の注目度は高い。金利、為替、株価への影響も大きく、注目して見ておきたい。
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